BIMモデルで建物の浸水解析!大成建設が「T-Flood Analyzer」を開発
2016年12月6日

管理人のイエイリです。

豪雨や洪水、津波などに建物が襲われたとき、建物内部の浸水がどのように進むのかという問題は、かなり複雑です。

例えば、水はどのような経路を通って建物内部に浸入するのか、建物内の開口部の位置はどこか、そして隣り合う部屋の水深変化はどうなのかといったことを総合的に検討する必要があるからです。

そこで大成建設は建物内部の浸水リスクを短時間で可視化できる評価・診断システム「T-Flood Analyzer」をこのほど開発しました。

解析に必要な水の流入経路や各室の開口部位置などを整理するのに、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

BIMモデルを活用

 

することにより、解析時間を大幅に短縮したのです。

地上階から地下1階、地下2階へと浸水する状況を時間的に解析した例(以下の資料:大成建設)

地上階から地下1階、地下2階へと浸水する状況を時間的に解析した例(以下の資料:大成建設)

例えば、地下1階と地下2階がある建物(各階約740m2。地上部と地下1階は約15部屋)の建物で解析した場合、従来の方法に比べて3分の1以下の解析時間で結果が表示できます。

建物内部の各室に、水が浸入する経路や浸水料、浸水時間は上のようなビジュアルな画像で可視化できるので、グラフによる表現に比べて直感的に理解できます。

計算負荷が小さいので、浸水対策として用いる防水扉や排水ポンプの配置や数をいろいろと変えながら、複数の対策案を短時間で比較検討できるのもメリットです。

解析結果をBIMモデルと重ねて3D表示することもでき、

 

任意の視点での浸水状況

 

を見たり、機器と水深との関係を確認したりすることも可能です。

BIMモデルと浸水の解析結果を重ねて表示した例

BIMモデルと浸水の解析結果を重ねて表示した例

同社は今後、水理実験によって解析パラメーターのチューニングを行い、解析精度のさらなる向上を図っていくとともに、施設におけるリスクマネジメントや浸水対策の検討などに、「T-Flood
Analyzer」を積極的に活用していく方針です。

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