送電線をドローンルートに!東電、ゼンリンが空のハイウェイを開発
2017年3月31日

管理人のイエイリです。

ドローン(無人機)を長距離飛行させて物流や災害対応に活用することが期待されていますが、課題はどのような飛行ルートを設定できるかです。

そこで東京電力とゼンリンは、ドローンを安全に飛行させるインフラとして「ドローンハイウェイ構想」を実現するため、このほど業務提携を行いました。

両社が安全な飛行ルートとして着目したのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

送電鉄塔や送電線

 

なのです。

電力供給のために張り巡らされた送電線のイメージ(以下の写真、資料:東京電力、ゼンリン)

電力供給のために張り巡らされた送電線のイメージ(以下の写真、資料:東京電力、ゼンリン)

送電鉄塔や架空送電線は、ドローンの飛行の障害物と考えられがちですが、送電鉄塔より高いところにはほとんど障害物になるものはありません。「ドローンハイウェイ」のルートとしてはかえって安全な空域とも言えます。

 

送電線に沿ったドローンハイウェイを飛行するドローンのイメージ

送電線に沿ったドローンハイウェイを飛行するドローンのイメージ

 

網の目のように整備された送電網を利用したドローンハイウェイ

網の目のように整備された送電網を利用したドローンハイウェイ

一方、ゼンリンは空域情報を3次元化した「空の3次元地図」の開発を進めています。これに東電が持つ約5万基の送電鉄塔や、全長1万5000kmもの送電線といったインフラ設備の情報を加えて、3次元データベースを整備・提供しようというのです。

ゼンリンが開発を進める「空の3次元地図」

ゼンリンが開発を進める「空の3次元地図」

そして、ドローンの長距離飛行で心配なのは、電源が途中で切れて飛行不能になることです。

これについても、ちゃんと考えられていてドローンハイウェイの要所要所には

 

ドローンポートを設置

 

し、飛行途中で着陸して充電しながら飛行を続けられるようにします。

ドローンポートのイメージ

ドローンポートのイメージ

ドローンポートで充電するドローン

ドローンポートで充電するドローン

このほか、送電線を道しるべとして自律飛行の誘導に使ったり、気象情報を提供したりと、ドローンの安全・安心な飛行に必要なサービスを広く提供することを検討しているそうです。

20170330-image07

両社は2017年に3次元インフラ情報の整備を開始し、2018年には誘導プラットフォームの研究開発、そして2019ねんにはドローンポートを開発し、ドローンハイウェイの実現を目指します。

送電施設はドローンの飛行にとって、障害と思われがちですが、それを安全な飛行ルートに変えるという逆転の発想には驚かされました。

東京電力のウェブサイトに、ドローンハイウェイのイメージビデオが公開されていますので、ご興味のある方はどうぞ。

 

(Visited 4 times, 1 visits today)

Translate »