A管理人のイエイリです。
米国・テキサスで開催された3D計測イベント、「SPAR 3D EXPO & CONFERENCE 2017」(以下、SPAR2017)で話題となっているものの1つに、「ホログラム」というものがあります。
これはAR(拡張現実感)技術を応用したもので、ヘッドマウントディスプレー(HMD)を着けて現実の空間上に、仮想のBIMモデルなどを重ねて表示することができます。
4月4日に講演した米国マーチンブロス社(Martin Bros.)のコディー・ノーワァク(Cody Nowak)氏らは、HMDに「Microsoft HoloLens」(以下、HoloLens)を使い、建物のトイレの骨組みを
ナ、ナ、ナ、ナント、
図面を見ずに施工
したビデオを紹介したのです。
HoloLensを通して現場を見ると、床の映像の上にこれから施工する軽量鉄骨の位置がレントゲン写真のように見えます。
作業員は紙の図面やメジャーを使わず、HoloLensの映像だけを頼りに部材を配置し、手工具で組み立てて行きました。
その結果、見事にトイレの骨組みが出来上がりました。
Martin Bros & The Microsoft HoloLens from Martin Bros on Vimeo.
ノーワク氏らは会場にシステムを持ち込み、実際にデモを行ってみせました。
まず、紙の図面を会場の床に置いてハンディースキャナーでスキャンし、HoloLensに取り込みます。
それをHoloLens上で見ると
床上に図面が表示
されました。
この講演は大好評で会場には多くの人が集まりました。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を施工や出来形管理に利用するとき、生産性向上のために「ホログラム」や「HoloLens」も武器の1つとして加えておいたほうがいいかもしれませんね。