あなたもBIMで確認申請を!Revit用テンプレートを2017年5月末に提供開始
2017年5月18日

管理人のイエイリです。

2016年8月、フリーダムアーキテクツデザインが日本で初めて建築確認申請にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)モデルを提出し、審査機関の住宅性能評価センターから2件の確認済証を交付されたニュースは、大きな注目を集めました。(当ブログ、2016年9月2日付け記事同9月9日付け記事を参照)

日本初のBIMモデルによる建築確認申請用テンプレート。建物のデータは申請に使われたものとは異なります(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)●

日本初のBIMモデルによる建築確認申請用テンプレート。建物のデータは申請に使われたものとは異なります(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)

審査機関に提出した6種類の図面(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)

審査機関に提出した6種類の図面(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)

2016年8月、住宅性能評価センターから交付された確認済証(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)

2016年8月、住宅性能評価センターから交付された確認済証(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)

このニュースを聞いて、自分もBIMで建築確認申請をやってみたいと思われた設計者の方も多いでしょう。

そこで、住宅性能評価センター、オートデスク、フリーダムアーキテクツデザイン、大塚商会は、4号建築物の建築確認申請書類をBIMソフト「Revit」で作成するためのBIM確認申請テンプレートを開発し、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

5月31日から公開

 

することになったのです。

そして、住宅性能評価センターは、他の建築設計事務所からも、BIMによる申請を「事前相談」として受け付けることになりました。

BIMモデルからテンプレートを使って建築確認申請用の設計図書を作成するイメージ(資料:住宅性能評価センター)

BIMモデルからテンプレートを使って建築確認申請用の設計図書を作成するイメージ(資料:住宅性能評価センター)

BIMによる建築確認申請の流れは、まず設計者がBIMモデルを作成し、「F-2Web」という申請システムにBIMモデルデータなどをアップします。

そのデータを住宅性能評価センターが審査システムで受け取り、RevitでBIMモデルを開いて審査します。審査がOKなら設計図書をPDFデータ化して設計者側に送付。設計者はその設計図書に署名して本申請を行う、という手順です。

本申請で設計者が提出する図面は、BIMモデルと整合性を持っていますので、実質的には既に審査はほとんど完了しているというわけですね。

住宅性能評価センターの F-2 Web システムを介した申請の流れ(資料:住宅性能評価センター)

住宅性能評価センターの F-2 Web システムを介した申請の流れ(資料:住宅性能評価センター)

このBIM確認申請テンプレートを使うと、設計者はRevitの簡単な操作でBIMモデルから申請書類を作成できるので、作業効率と正確性が大きく向上します。

また、審査機関側にもメリットがあります。

例えば、図面はBIMモデルから自動的に作成されるので、図面や設計図書間の

 

整合性チェックがほぼ不要

 

になること、チェックに必要な情報や凡例、注釈の記入がわかりやすいことです。

審査に必要な作業が軽減されるので、審査の期間も短縮されます。

このBIM確認申請テンプレートは、5月31日から「Autodesk App Store」で提供が開始されます。

また、このテンプレートを使用したBIM申請のマニュアルが、住宅性能評価センターと、建築知識研究所のウェブサイトで提供されています。Revitユーザーの方は、ぜひ、試してみてはいかがでしょうか。

今回、フリーダムアーキテクツデザインと米国オートデスク社は、住宅建築プロジェクトでBIMの活用と普及を目指して業務提携を行いました。

その提携の中には「VR(バーチャル・リアリティー)やIoT(モノのインターネット)など新しい技術をワークフローに取り入れ、BIMの利便性向上を研究する」という項目もあります。

住宅分野でのBIM活用が、建築確認申請のBIM化をきっかけに、一気に加速していきそうです。

今後、BIMモデルの法規チェックシステムなどが充実してくると、審査スピードはますますアップしていきそうですね。

(訂正)
初出時にタイトルが「2007年5月末に提供開始」となっておりましたが、正しくは「2017年5月末に提供開始」でした。訂正してお詫びいたします。

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