目視代わりに4K画像、AIを活用!パナソニックが足場不要のインフラ点検
2018年4月6日

管理人のイエイリです。

橋や道路などの点検はこれまで、近接目視や加速度センサーによって行うのが普通でした。技術者などが構造物に近づいたり、センサーを取り付けたりする必要があるため、当然、足場も必要なことが多くありました。

そこでパナソニックとパナソニック システムソリューションズ ジャパン(以下、パナソニック)は、“逆転の発想”により、人間が構造物に近づいたり、センサーで測ったりする代わりに

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

4Kカメラで現場を撮影

 

する方法で点検を行う「4K画像活用構造物点検サービス」の提供を始めたのです。(パナソニックのプレスリリースはこちら

4Kカメラで現場を撮影し、加速度や変位を解析するイメージ(以下の資料:パナソニック)

4Kカメラで現場を撮影し、加速度や変位を解析するイメージ(以下の資料:パナソニック)

これまでのインフラ点検では足場の設置に多くの人員や費用、期間をかけていましたが、4Kカメラで現場にアクセスするという方法をとることで費用は半分以下となり、高所作業の災害リスクも大幅に軽減されます。

また、撮影された画像に写っている複数ポイントの動きを同時に計測するため、センサーをいくつも設置する必要がなくなります。画像から変位のほか、加速度や振動の周波数など、さまざまな解析データを得られるというメリットもあります。

対象構造物の下見からカメラなど計測機材の選定、撮影、解析、レポート作成まで、パナソニックが一括してサービスを提供します。

「4K画像活用構造物点検サービス」の提供イメージ

「4K画像活用構造物点検サービス」の提供イメージ

このほか、両社は電柱上のカラスの営巣など、高所・広範囲の目視点検作業に変わって、車載カメラでインフラ設備を自動で撮影し、位置情報と連携して画像管理を行う「インフラ設備撮影サービス」も始めました。

これまでの点検作業では、巡視時に運転手と点検者の2人1組で行うことが必要でしたが、現場の撮影と点検を分離して行えるので巡視は1人でできます。そのため、スケジュールを組むのが楽になりました。

撮影した画像は、地図上にマッピングして蓄積できるので、過去の状況も簡単に確認できます。

人間の目で画像を点検するだけでなく、

 

お試しAIサービス

 

によって、AI(人工知能)によって物体や異常を検出するシステムを試すこともできます。

お試しAIサービスの流れ

お試しAIサービスの流れ

要望に応じて検出精度を高める「チューニング」も行えます。結果がよければ、本格的なAIシステムの構築にも進めそうですね。

パナソニックでは、ロボット技術と画像処理技術を活用したインフラ点検サービス「Smart Image Sensing」シリーズを展開しており、2016年11月は第一弾として「水中ROV点検サービス」(2017年7月7日の当ブログ記事参照)を提供しています。今回の2つのサービスは、これに続くものとして2018年4月2日に提供を開始したものです。

インフラ点検サービス「Smart Image Sensing」の概要

インフラ点検サービス「Smart Image Sensing」の概要

長年、人間の目やセンサーに頼ってきたインフラ点検も、4K画像やAIによって「IoT化」(モノのインターネット)がしやすくなり、かなりの省力化、低コスト化が実現できそうですね。

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