管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトによる設計で欠かせないのが、建築設備や部材などのBIMモデルデータです。
以前はBIMユーザーからの要望はあるものの、建材設備メーカーなどが建築設計向きのBIMデータを提供する例は少なく、BIMユーザーが自前でBIMモデルを作成することがよくありました。
ところが、BIMの普及とともに、こうした問題も少しずつ改善されているようです。
衛生陶器や住宅設備機器メーカーのTOTOは、2018年4月27日から、オートデスクのBIMソフト、Revit用のBIMモデルデータ(ファミリ)を
ナ、ナ、ナ、ナント、
無償で提供開始
しました。(オートデスクのプレスリリースはこちら)
無償提供が始まったのは、TOTOのトイレや洗面器、手洗い器、病院・高齢者施設用の機器などのRevit用ファミリで、「TOTO 建築専門家のための情報サイト COM-ET」から、凸版印刷の「MediaPress-Net」サイト)を通じ、「RFA形式」によってダウンロードできます。
建材設備のBIMモデルデータがダウンロードできると、建築設計者と建材設備メーカーの双方に様々なメリットがあります。
例えば、商品を室内に配置した様子をリアルなCGパースで確認したり、設計室にいながら給排水管の正確な取り付け位置を確認したりすることができます。
また、ファミリデータには配管などの接続点情報が設定されているため、正確な経路作図が行えるほか、BIMモデルに内蔵されている属性情報から商品の情報を直接確認できるので設計効率も高まります。
この記事を書くために、あらためてTOTOの「COM-ET」サイトを見て、驚きました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
ほとんどのBIMソフト
に対応したTOTO製品のBIMモデルが無償提供されていたからなのです。
建築系BIMソフトではオートデスクの「Revit」のほか、グラフィソフトジャパンの「ARCHICAD」、福井コンピュータアーキテクトの「GLOOBE」、設備系BIMソフトではNYKシステムズの「Rebro」、ダイテックの「CADWe’ll Tfas」、四電工の「CADEWA Real」、そして3Dデザインソフトはメガソフトの「3Dマイホームデザイナー」用のデータが用意されています。(※リンク先は、各ソフト用のデータダウンロードサイト)
これだけ充実したBIMソフト用のデータが用意されていると、BIMによる設計段階で建物に組み込まれやすく、ひいては製品の販売にも寄与しそうですね。
逆に言えば、こうしたBIMモデルデータを使った製品のプロモーション戦略が、効果を発揮するほど、BIMの普及が進んできたことの現れとも言えそうです。