管理人のイエイリです。
今年は台風による洪水や地震、大規模な地すべりなど、災害が多く発生しました。中には河川の氾濫や道路の寸断などで現地にアクセスできないことも少なくありませんでした。
西松建設は、こうした被害が予想される場所にあるインフラ施設にアクセスできなくなった場合でも、被害状況をデータとして把握できるインフラ監視サービスをこのほど開始しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
ドローンと傾斜計を連携
し、空からの映像と地上からの傾斜データをあわせて確認できるようにしたのです。(西松建設のプレスリリースはこちら)
傾斜を計測するのは西松建設が開発した「OKIPPA104」という傾斜監視クラウドシステムです。
傾斜計やGPS(全地球測位システム)の受信機のほか、LPWA(省電力広域無線通信Sigfox)による通信機能を備えた安価なセンサーボックスで、その名の通り現場に「置きっぱ」するだけで、傾斜や位置情報クラウドサーバーに送信することができます。
ドローンは空中から被災した場所の映像や写真を撮ってくるわけですが、その際、重要なのは傾斜や位置などの異変があった場所を間違わずに撮影することです。それを簡単に実現したのが、今回の連携の大きなポイントです。
OKIPPA104は、傾斜計のデータがある値を超えると自動的にアラームメールを発信しますが、その際に
ドローンの飛行ルート
ナンバーや異変が起こった場所の緯度・経度の情報も送ってくるため、ドローンパイロットは間違わずに撮影できるというわけです。
なお、ドローンによる空撮には、スカイシーカー(本社:東京都千代田区)が提供する「SkySeekerドローンサポート」のサービスを利用しています。
西松建設では今後、ドローンの空撮を利用した写真測量機能の追加や、アラームメールに対応した飛行ルートの自動設定などの新サービスの実用化も目指しています。
現在、いくつかの会社で開発が進んでいるドローンの運行管理システムや無人飛行システムが実用化されると、アラームメールを受信するやいなや、ドローンが緊急発進し現地の空撮をして帰ってくるようなシステムが実現するかもしれませんね。