管理人のイエイリです。
当ブログでは、米国サンフランシスコ州立大学の女子大生だった、山ノ口(旧姓:小林)思保美さんがBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を学び始めたころから注目し、数年ごとに追跡取材してきました。(初回は2012年3月27日付けの記事で)
その後、東京・新宿の大成建設でのインターンシップ(2012年7月11日付けの記事参照)を経て、厳しい就職戦線を勝ち抜いて地元の建築設計事務所「team 7 international」に見事、正社員として就職を果たします(2013年12月10日の記事参照)。
そして今、彼女は何をしているかと気になっていたところ、2018年7月から、
ナ、ナ、ナ、ナント、
SOMのサンフランシスコ
オフィスで、インテリアデザイナーとして、ホテルなどのデザインに腕を振るっていることがわかったのです。
SOM(SKIDMORE, OWINGS & Merrill)というと、1936年創業の米国を代表する巨大建築設計事務所です。世界50カ国以上で、1万件を超える建物のデザインを行っており、その規模は世界最大級です。
だれもがうらやむ超一流の建築設計事務所へ就職するまでに、いったい、何があったのかを直撃インタビューしてみました。その結果、やはりBIMがひと役買っていることがわかったのです。
山ノ口さんは最初に就職した「team 7 international」で、BIMソフト「Revit」を活用したところ社内で認められました。そしてRevitによるインテリアデザイン手法を社内で広めるていきました。
Revitが使える新入社員の入社もあって、いまでは山ノ口さんがいなくてもRevitによる業務が回る状態になっています。
こうして入社早々、仕事で実績をあげた山ノ口さんは、その後、結婚を経て、実力を見込まれて2016年に大手建築設計事務所「HBA」に転職し、ホテルの内装デザインなど「ホスピタリティーデザイン」の分野をさらにきわめていきました。
そのときの隣の部署の上司が、古巣のSOMに戻ることになり、ホスピタリティーデザインのチームを新しく編成するにあたり、山ノ口さんにもお声がかかったと言うわけです。
SOMに入社するに当たってはもちろん、面接がありました。そこで出た質問の一つが
「BIMはできますか?」
というものだったのです。
オートデスクのRevit資格も持つ山ノ口さんは即座に「イエス!」と答え、見事、採用されたのでした。
最近、「ホテルのような歯医者さん」、「ホテルのような病院」というように、建築物や店舗に安心してくつろげる「ホスピタリティーデザイン」が求められることが多くなってきました。
SOMのサンフランシスコオフィスで、山ノ口さんはこれからも得意なホスピタリティーデザインとBIMで新しいインテリアデザインの境地を切り拓いていくに違いありません。今後も注目していきたいと思います。
最後におまけ写真を。山ノ口さんがまだ学生だった2012年に撮った写真と同じような場所で、今回、SOMのデザイナーになった山ノ口さんを激写しました。お楽しみください、
2012年撮影 | 2018年撮影 |
【お断り】
当初、旧姓の小林さんで記しておりましたが、現姓の山ノ口さんに改めさせていただきました。