管理人のイエイリです。
太平洋戦争中の空襲で焼け落ちた名古屋城天守閣は、戦後、鉄筋コンクリートで再建されました。しかし、老朽化や耐震性の問題があるとして解体し、2022年には木造での復元工事が完成する予定です。
その木造復元後の内部を一足先にリアルに見られるイベントが、名古屋城で2018年11月30日まで開催されています。
復元後の名古屋城を3Dモデル化し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
VRゴーグル
で、リアルに見学できるのです。
このイベントは「名古屋城天守閣木造復元イメージVR映像体験」というもので、名古屋城天守閣の木造復元イメージを360°のVR映像で約2分半、体験できるものです。
体験に使われるVR作品は、名古屋城天守閣整備事業の公募型プロボーザルで選定された竹中工務店が制作しました。
体験に使われるVRゴーグルは、クリーク・アンド・リバー(本社:東京都港区)が取り扱う「DEALENS K2+」というものです。高解像度のディスプレーを搭載し、パソコンやスマートフォンを必要としないコードレスタイプの一体型VRゴーグルです。
名古屋城の木造復元について、技術的なことは、インターネットで幅広く公開されています。例えば、竹中工務店の技術提案書は、A3判で69ページに及ぶ堂々たるもので、工法やコスト、工期などのほか
BIMによる納まり確認
などの内容も含まれています。
また、YouTubeには「名古屋城 天守閣木造復元イメージCG」(制作:竹中工務店)という動画も公開されています。
十年ほど前には各地のお城が“築城400周年”を迎え、石垣の補修工事などが行われましたが、今後はさらに一歩進んで、木造による復元工事も増えてきそうですね。
日本古来の築城技術に、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やVRなどの最新技術を組み合わせたイノベーションに期待したいです。