ドローンとAIで0.2mm幅のひびを発見!NSW、DJI、マイクロソフトが外壁点検に参入
2019年1月31日

管理人のイエイリです。

建物の外壁調査はこれまで、専門の技術者が目視や小さなハンマーによる打撃によって点検が行われてきました。

しかし、この分野もご多分にもれず、少子高齢化による人手不足が深刻なうえ、老朽化するインフラや建物が増えていくため点検のニーズはますます増えていくことが見込まれます。

そこで日本システムソフトウエア(以下、NSW)、DJI JAPAN(DJI)、日本マイクロソフト(マイクロソフト)の3社は、建物を安全に効率よく検査し、維持管理に役立てるため「建築物メンテナンスサービス」の開発で協業することになりました。

その点検手段として選ばれたのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

ドローンとAI

なのです。(NSWのプレスリリースはこちら

3社の連携イメージ(以下の資料、写真:NSW)

3社の連携イメージ(以下の資料、写真:NSW)

点検方法は、ドローン(無人機)で建物外周を撮影し、その写真をクラウドにアップして建物の3Dモデルを作成するとともにひび割れを検出し、3Dモデル上にクラックの位置をプロットするというものです。

3Dモデル上でクラックが表示されると、とてもわかりやすい資料になりそうですね。

このワークフローの中で、NSWは同社のAI(人工知能)ソリューションである「ToamiVisionシリーズ」の一つである「CrackVision(クラックビジョン)」を使って、ディープラーニングによるひび割れ判定用AIとクラウドシステムを構築します。

DJIは同社が2018年9月に開設したドローンのトレーニングセンター「UTC」(Unmanned Aerial System Training Center)で、基本的な飛行訓練や現場での作業手順、データ分析などの体系的な講習を行うほか、外壁調査用のドローン操縦者向けトレーニングカリキュラムを設ける予定です。

また、マイクロソフトは既にDJIと世界的な戦略的パートナーシップを結び、AIや機械学習の技術をドローンに活用する取り組みを行っています。

今回は日本における第一弾プロジェクトとしてNSWのAIエンジンを使って建物点検業務の実証実験を行い、そのクラウド基盤として「Microsoft Azure」を提供します。

既に始まっている実証実験では、ドローンで撮影した建物の全体画像から3Dモデルを作成したほか、一般的にひび割れの管理対象と言われる

0.2mm幅相当のひび割れ

を検出することに成功しました。

AIによって検出された0.2mm幅のひび割れ

AIによって検出された0.2mm幅のひび割れ

それにしても伝統的な建物外壁の調査事業に、ソフトウエア会社やドローン会社が連携して参入してくるとは、時代の流れを感じますね。

3社はサービスの正式リリースに向けて、専門家を交えた検証プロジェクトを開始しており、関心のある企業を募集しています。興味のある方は、NSWのプレスリリースの末尾にNSWの担当部署の連絡先が載っていますので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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