管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフト、「ARCHICAD」の開発・販売で知られるハンガリーのグラフィソフト社のCEOは、10年前からビクター・バルコニー(Viktor
Varkonyi)氏が務めてきました。
人なつっこい笑顔で語りかける親しみやすいお人柄は、日本のユーザーもARCHICAD関連のイベントなどでおなじみでした。
2019年3月29日、グラフィソフト社はバルコニー氏の後任となる新たなCEOとして
ナ、ナ、ナ、ナント、
ベントレー・システムズ副社長
だったヒュー・ロバーツ(Huw Roberts)氏を任命したことを発表したのです。(グラフィソフト社のプレスリリースはこちら)
ベントレー・システムズ(Bentley Systems)社と言えば、BIMソフトの「MicroStation」を開発・販売する企業で、欧米では「Revit」のオートデスク社やグラフィソフト社と肩を並べる存在です。
ロバーツ氏は米国ペンシルベニア州のフィラデルフィア出身で、テンプル大学で建築学の学位を取得しました。グラフィソフト社は大きく戦略的に前進するために、ソフトウェア業界と建築の両方で30年のリーダーを務めてきたロバート氏の豊富な経験を評価し、CEOに任命しました。
MicroStationは、ものづくりに直結したエンジニアリング力に強いBIMソフトです。意匠設計に強いARCHICADに、MicroStation的な機能が強化されていくと、さらに強力なソフトに進化しそうですね。
ロバーツ氏は家族とともにハンガリーのブダペストに住まいを移し、グラフィソフト社の経営に取り組みます。
イエイリは過去に何度か、日本や海外の展示会・セミナーで、ロパーツ氏と会ったことがありますが、“明るい営業マン”という気さくな感じ人です。その親しみやすい人柄の裏には、強力なエネルギーやリーダーシップも感じました。
では、どれだけの成長をもくろんでいるかというと、日本法人のグラフィソフトジャパン代表取締役のコバーチ・ベンツェ氏が執筆するブログ「It’s BIM-time…!」の記事によると
3~5年で会社の規模を2倍
にするのが目標とのことです。
なお、前CEOのバルコニー氏は、グラフィソフト社を含むドイツのネメチェック(NEMETSCHEK)グループに新設された「Planning&Design」部門の責任者を務めます。
最近はロボットやAI(人工知能)がBIMと連携する例も増えてきました。今後のBIMソフトは、人間だけでなくマシンとも連携しながら、さらに進化していきそうですね。