管理人のイエイリです。
1991年に発生した雲仙・普賢岳の大火砕流の復旧工事以来、無人化施工技術は進化してきました。
このほど、熊谷組と東京工業高等専門学校は、「無人化施工VR技術」を共同開発したことを発表しました。
建機を遠隔操作するオペレーターに
ナ、ナ、ナ、ナント、
360度映像や傾き、振動
そして音までもリアルに“実況中継”してくれるのです。(熊谷組のプレスリリースはこちら)
現場最前線の建機のコックピット内には360°カメラや加速度センサーが搭載されており、映像や音、傾き・振動のデータをリアルタイムに送り出します。
一方、遠隔操作室にいるオペレーターの椅子には、建機の傾きや振動を再現する3軸モーションプレートが付いており、地盤の傾きや硬さが直感的にわかるようになっています。
また、360°映像は
ヘッドマウントディスプレー
によって、オペレーターに伝えられます。
オペレーターは気になる方向を向くだけで、運転席からの上下・左右の映像や真後ろの状況も確認できるわけですね。
この技術は、熊谷組の「ネットワーク対応型無人化施工システム」と、東京工業高専が開発したスポーツ観戦システム「シンクロアスリート」のコラボレーションにより開発されました。
茨城県つくば市内にある熊谷組技術研究所内の屋外実験ヤードで検証実験を行った結果、有効性が確認されたとのことです。
来年、高速・大容量、低遅延、多接続を強みとする「5G(第5世代移動通信システム)」のサービスが開始されると、どこからでも建機の遠隔操縦ができるようになりそうですね。
建機オペレーターも遠隔地の現場に“バーチャル出張”することが可能になり、「働き方改革」にもつながりそうです。
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