令和元年のi-Construction大賞発表!注目の受賞ポイントは

2019年12月26日

管理人のイエイリです。

世界中が「メリー・クリスマス」の雰囲気に包まれた昨日(2019年12月25日)、今年も国土交通省がBIM/CIMや情報化施工などの建設ITに取り組む人に、恒例のプレゼントが贈られました。

プレゼントの名は

ナ、ナ、ナ、ナント、

令和元年度 i-Construction大賞

です。今回は建設現場の革新的な取り組みを行った25団体が受賞しました。(国土交通省のプレスリリースはこちら

では、主な受賞作品を紹介しましょう。まずは工事・業務部門で最優秀賞となる「国土交通大臣賞」は、豊蔵組(本社:石川県金沢市)が受賞しました。

「H29・30能越道 長沢道路その7工事」で、岩が露出する法面整形を行う際、マシンコントロール(MC)付きのバックホーに、トンネル工事で使われるようなツインヘッダーを取り付けて施工し、大幅な施工性や品質の向上を実現したものです。

工事・業務部門で「国土交通大臣賞」を受賞した豊蔵組。MCバックホーにツインヘッダーを取り付けて岩掘削を行った(以下の資料:国土交通省のリリースより)

工事・業務部門で「国土交通大臣賞」を受賞した豊蔵組。MCバックホーにツインヘッダーを取り付けて岩掘削を行った(以下の資料:国土交通省のリリースより)

続いて、「地方公共団体等の取り組み部門」で国土交通大臣賞を受賞したのは、ふじのくにi-Construction推進支援協議会です。「ICT普及促進と3次元データ活用の取り組み」が評価されました。

静岡県交通基盤部を中心とした団体で、従来の常識を打ち破った“熱血公務員”たちが、ICT普及促進の支援や、公共工事で使った点群データを収集・無料公開するウェブサイト「Shizuoka Point Cloud DB」の運営などに取り組んでいます。

「地方公共団体等の取り組み部門」で国土交通大臣賞を受賞したふじのくにi-Construction推進支援協議会の取り組み

「地方公共団体等の取り組み部門」で国土交通大臣賞を受賞したふじのくにi-Construction推進支援協議会の取り組み

最後の「i-Construction推進コンソーシアム会員の取り組み部門」では、2社に国土交通大臣賞が贈られました。

1社目は昭和土木設計(本社:岩手県紫波郡矢巾町)で、「地場コンサルからの全体最適化を目指した取り組み」が評価されました。製造業で3DCADを活用してい設計者の目線を取り入れ、建設業界の既成概念にとらわれないBIM/CIMの取り組みを行ったほか、業界全体での推進を目指して講習会やPRも積極的に行いました。

「i-Construction推進コンソーシアム会員の取り組み部門」で国土交通大臣賞を受賞した昭和土木設計の取り組み

「i-Construction推進コンソーシアム会員の取り組み部門」で国土交通大臣賞を受賞した昭和土木設計の取り組み

2社目はランドログ(本社:東京都港区)で、「LANDLOG Partner制度を通じたベンチャー連携」が評価されました。同社が運営するIoT(モノのインターネット)プラットフォームを核に、パートナー間のマッチングイベントや勉強会などを開催し、1社だけでは実現できない現場の生産性、安全性の向上をサポートしました。

「i-Construction推進コンソーシアム会員の取り組み部門」で国土交通大臣賞を受賞したランドログの取り組み

「i-Construction推進コンソーシアム会員の取り組み部門」で国土交通大臣賞を受賞したランドログの取り組み

上記以外の21団体は、「優秀賞」を受賞しました。その中でも、i-Constructionの広がりを感じさせる様々な取り組みがありました。

例えば、コンソーシアム会員部門では、東京・竹中工務店がEQハウスと呼ばれるクルマのショールーム建設で

BIMとHoloLensを連携

させて、複雑な作業の施工管理を行ったり、BIMデータを工場製作に活用したことで1200枚の図面を0枚に削減したりしたことが評価されました。

BIMとHoloLensの連携による施工管理などを行った竹中工務店の取り組み

BIMとHoloLensの連携による施工管理などを行った竹中工務店の取り組み

また、関西大学関係者を中心とするIntelligent Style(本社:大阪市北区)は、点群データをダウンせずに閲覧できるプラットフォームと、公共工事向けの無料点群ブラウザー「3D Point Studio」を開発し、無料公開しました。

点群ブラウザー「3D Point Studio」を開発したIntelligent Styleの取り組み

点群ブラウザー「3D Point Studio」を開発したIntelligent Styleの取り組み

Integral Geometry Science(本社:神戸市)は、コンクリートの中にある鉄筋の異常を、高精度で発見する世界最高性能のトンネル覆工検査レーダーを開発したことが評価されました。

かぶり50mmの中にある鉄筋が100ミクロンほど破断しているのも発見したそうです。新方式のコンクリートレーダーとして、要注目ですね。

世界最高性能のトンネル覆工検査レーダーを開発したIntegral Geometry Scienceの取り組み

世界最高性能のトンネル覆工検査レーダーを開発したIntegral Geometry Scienceの取り組み

このほか、CIMモデルで地上や地中にある多数の構造物を見える化した矢作建設工業(本社:名古屋市中川区)や、大分港でのグラブ浚渫船の施工管理に海底地盤探知ソナーを使った白海(本社:大分市)、独自の発注方式「チャレンジいばらきI・II型」を導入した茨城県、第1回i-Construction大賞で国土交通大臣賞を受賞した砂子組(本社:北海道空知郡奈井江町)がICT活用における組織連携で2回目の受賞をしたことなど、話題は尽きません。

CIMモデルで地中を見える化した矢作建設工業

CIMモデルで地中を見える化した矢作建設工業

グラブ浚渫船に海底地盤探知ソナーを使った白海

グラブ浚渫船に海底地盤探知ソナーを使った白海

独自の発注方式を導入した茨城県

独自の発注方式を導入した茨城県

第1回i-Construction大賞で国土交通大臣賞を受賞し、今回はICTによる組織連携で際受賞した砂子組

第1回i-Construction大賞で国土交通大臣賞を受賞し、今回はICTによる組織連携で際受賞した砂子組

受賞された団体の皆様、おめでとうございます! 国交省も各企業の多岐にわたる地道な努力をよく評価していると感じた今回の受賞発表でした。

令和元年度i-Construction大賞受賞者一覧
○工事・業務部門
NO 表彰の種類 業者名 工事/業務名 発注地整等
1 国土交通大臣賞 豊蔵組 H29・30能越道長沢道路その7エ事 北陸
2 優秀賞 東洋建設 函館港若松地区岸壁ドルフィン部その他工事 北海道開発局
3 優秀賞 三井住友・安部日鋼・日本ピーエス特定建設工事共同企業 国道45号夏高架橋工事 東北
4 優秀賞 沼田土建 渋川西バイパス入沢他改良その1工事 関東
5 優秀賞 矢作建設工業 平成28年度名二環かの里1交差点南下部工事 中部
6 優秀賞 オリエンタルコンサルタンツ 名塩道路城山トンネル他詳細修正設計業務 近畿
7 優秀賞 石井建材 (砂)一二峠川砂防堰堤工事 兵庫県
8 優秀賞 高橋建設 三隅・益田道路土田地区改良第2工事 中国
9 優秀賞 福留開発 平成29-30年度用石堤防漏水対策(その2)工事 四国
10 優秀賞 白海 平成30年度大分港(西大分地区)泊地(-7.5m)浚渫工事 九州
11 優秀賞 クモノスコーポレーション 寺内ダム洪水吐ひび割れ等変状調査業務 水資源機構
12 優秀賞 鏡原組 平成29年度宮平地区改良(その2)工事 沖縄
○地方公共団体等の取組部門
NO 表彰の種類 取組団体名 取組名 地域
13 国土交通大臣賞 ふじのくにi-Construction推進支援協議会 ICT普及促進と3次元データ活用の取組 中部
14 優秀賞 ICT東北推進協議会 産官連携による建設ICT総合研修拠点の形成 東北
15 優秀賞 茨城県 独自発注方式:チャレンジいばらきI・II型 関東
○i-Construction推進コンソーシアム会員の取組部門
NO 表彰の種類 業者名 取組名 本社所在地
16 国土交通大臣賞 昭和土木設計 地場コンサルからの全体最適化を目指した取り組み 岩手県
17 国土交通大臣賞 ランドログ LANDLOG Parter制度を通じたベンチャー連携 東京都
18 優秀賞 復建技術コンサルタント 中小河川維持管理用ソフトウェア「e-River」の開発 宮城県
19 優秀賞 lntegral Geometry Science インフラ構造物の非破壊検査に向けた世界最高性能一超広帯域レーダの実現 兵庫県
20 優秀賞 エムアールサポート 舗装修繕工事におけるICT積極活用の取組 京都府
21 優秀賞 竹中工務店 EQハウスにおける外装パネルエ事へのBIMデータの設計から施工まで一貫活用 大阪府
22 優秀賞 東急建設 東京メトロ銀座線渋谷駅移設工事におけるBIM/CIMの実践 東京都
23 優秀賞 lntelligent Style  点群ブラウザ3D PointStudioによる道路地物の管理効率化 大阪府
24 優秀賞 砂子組 ICT活用における組織連携 北海道
25 優秀賞 CONTACT(建設戦略会議) 自治体への取り組み 東京都
 
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