iPhoneのLiDAR機能で“スマホ版平板測量”を実現! プロノハーツが「pronoScan2CAD」を発売
2022年6月3日

管理人のイエイリです。

iPhoneやiPadのLiDAR機能を使った点群計測は、建設現場や調査の手段としてかなり広く使われるようになりました。

プロノハーツ(本社:長野県塩尻市)は、そのきっかけを作ったソフトベンダーの一つです。

2020年9月にiPad Proで点群計測を行うアプリ「pronoPointsScan」(詳しくは、2020年9月28日付けの当ブログ参照)をリリースし、2021年9月には土木構造物向けに機能を改良した「prono-Construction」(詳しくは、2021年9月16日付けの当ブログ参照)をリリースしました。

そして昨日(2022年6月2日)に待望の新製品「pronoScan2CAD」がリリースされました。

iPhoneの点群で平板測量が行える「pronoScan2CAD」のサムネール(以下の資料、写真:プロノハーツ)

iPhoneの点群で平板測量が行える「pronoScan2CAD」のサムネール(以下の資料、写真:プロノハーツ)

iPhoneやiPadで計測した点群を使って、

ナ、ナ、ナ、ナント、

“スマホ版平板測量”

を行い、平面図のCADデータを作れるのです。(プロノハーツのプレスリリースはこちら

例えば、下記のような庭園の平面図を作る場合、まずiPhoneやiPadで点群計測を行います。

ボタンを押すと、見えている範囲の点群が追加されるので、位置を変えながら繰り返しボタンを押して、庭園全体の点群データをとります。

平面図を作りたい庭園

平面図を作りたい庭園

iPadで計測した庭園全体の点群データ

iPadで計測した庭園全体の点群データ

その後、画面上で「線分作成」のコマンドを選ぶと、点群データが上から見下ろしたオルソ画像のように表示されます。その画面を見ながら、点群上を直線の線分でトレースしていくと平面図ができあがります。

「線分作成」のコマンドを選ぶと、点群がオルソ画像のように表示される

「線分作成」のコマンドを選ぶと、点群がオルソ画像のように表示される

その上から平面図を直線の線分でトレースしていく

その上から平面図を直線の線分でトレースしていく

そして「線分出力」の操作を行えば。

DXFデータが出力

されるのです。

また、線分データを抽出後、「保存」の操作を行うと点群データも保存できます。

出力されたDXFデータをCADソフトに読み込み、寸法線を追加したところ

出力されたDXFデータをCADソフトに読み込み、寸法線を追加したところ

iPadに保存された点群データやCADデータ

iPadに保存された点群データやCADデータ

気になるアプリのお値段ですが、作成する線分が4本までなら無料です。それ以上の数の線分で平面図を作りたいときは、年間ライセンス6000円の課金で線分本数の制限を解除できます。

現在の機能は、手動トレースの“一筆書き”による平面図作成機能だけですが、近く予定されているバージョンアップでは、点群から自動的に線分を抽出する機能、円弧を作図する機能、同一データ内で複数箇所をトレースする機能も予定されています。

また、平面図のほか立面図や断面図の作成機能の追加も視野に入れているとのことです。

これまでiPhoneなどのLiDAR機能に興味はあったけど、3Dの重たい点群を扱うのは難しいと思っていた人も、平面図の作成なら、気軽にチャレンジできそうですね。iPhone
ProやiPad Proをお持ちの方は、無料版で試してみてはいかがでしょうか。

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