管理人のイエイリです。
日本の建設業では、少子高齢化による生産年齢人口の減少により、人手不足問題が慢性化してきました。
そのため、人間の作業員だけでなく、ロボットも労働力として活用しようという機運が高まりつつあります。
そんな折り、四つ足歩行ロボット「SPOT」や人型ロボット「ATLAS」のメーカーとして知られるボストン・ダイナミクス(BostonDynamics)が公開したYouTube動画「Atlas Gets a Grip Boston Dynamics」に、世界から注目が集まっています。
これからの現場でもありがちと思われる「ATLAS、ちょっと工具取ってこい」という、現場の小間使いをテーマにしたものですが、さすがはボストン・ダイナミクス社だけあって、予想を裏切る展開となっています。
命じられたATLASは、ちょっと考えた後、なぜか工具箱ではなく足場板のようなものを持ち上げました。
なぜ、足場板を持ったのかと言うと、
ナ、ナ、ナ、ナント、
搬入ルートを作る
ためだったのです。
最先端のロボットともなれば、“道作り”から自分で行う段取り能力を発揮するのですね。
その後、地上に置いてある工具箱を持ち上げます。かなり重そうですが、うまくバランスを取って持ち上げ、階段や足場板をわたって、足場に難なく上りました。
職人さんがいるのは、一つ上の階です。次はどのようなルートで上るのかと思っていたら、
ジャンプして投げ上げ
たではありませんか。
その瞬発力とパワーには、驚かされました。
その後、地上に降りる方法もシャレが効いています。足場上の箱を突き落として、飛び降りる場所を確保して1回ジャンプ。
そして、2回目のジャンプで地上に降りるときは、「前方宙返り」の技まで見せたのです。最後に、職人さんに向かってガッツポーズまで決める芸の細かさです。
工事現場用のロボットは、いろいろと開発されていますが、“F-1レベル”のロボットともなると、知力、体力ともに優れ、「現場猫案件」の動作まで見せてくれるのですね。
ごく普通に作業を手伝ってくれるレベルであれば、かなり実用的な技術レベルに迫っているのではと、感じました。