管理人のイエイリです。
手のひらに載るほど、小型・軽量の3Dレーザースキャナー「Leica BLK360」シリーズを開発・販売するライカジオシステムズ(本社:東京都港区)は2023年5月23日、同シリーズの新製品、「Leica BLK ARC」の日本国内での受注を開始したことを発表しました。
普通のBLKと違って、2本の角のようなものが立っており、下部にはなんやら基盤やビスのようなものが付いているのがわかります。
この「BLK ARC」は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
ロボットで点群計測
を行うために開発された、全く新しいロボット搭載型自律レーザースキャナーなのです。(ライカジオシステムズのプレスリリースはこちら)
これまでの3Dスキャナーは、三脚に載せて計測するのが一般的でした。ところがこのBLK ARCは、ロボットに搭載して自律的に現場を移動しながら、完全自律型の移動レーザースキャニングを行うために開発されたのです。
この3Dスキャナーを移動式ロボットに搭載することで、危険な現場や行き来が大変な所でも、点群計測やパノラマ画像の取得を自動的に行えます。
スキャンは移動中に行う場合と、現場に静止して行う場合の両方に対応できます。計測したデータは、Hexagonのクラウドベースの可視化プラットフォーム「HxDR」に現場からデータアップロードし、AI(人工知能)対応のクラウド処理や、撮影データの即時共有が行えます。
また、LiDAR SLAM、Visual SLAM、IMU(慣性航法装置)を搭載しており、自己位置の認識がより正確に行えるため、ロボットのナビゲーションも精度が高まるという効果もあります。
最初に対応したロボットは、ボストンダイナミクス社の四足歩行ロボット「Spot」です。
標準パッケージが用意
されているので、カンタンに取り付けることができ、Spotのセンサーと一体的に制御できます。
他の自律型ロボットにも容易に搭載できるとのことです。2本の角のようなものは、どうやら、ロボットが万一、転倒した場合にも“受け身”をしてスキャナーを守るためのもののようですね。
ロボットに搭載した3Dレーザースキャナーがあれば、人手不足時代の建設現場では、「お前、ちょっと現場を回って点群と写真を撮ってこい」とロボットに命じて、気軽にデジタルツイン(デジタルツイン)を更新できそうですね。
このBLK ARCは、昨日(2023年5月24日)から明日(同26日)まで、千葉・幕張メッセで開催中の「第5回 建設・測量生産性向上展 (CSPI-EXPO 2023)」で、ライカジオシステムズのブース(小間番号:H-60)に展示されています。ご興味のある方は、出掛けてみてはいかがでしょうか。