管理人のイエイリです。
国産BIM/CIMソフトベンダーの大手、福井コンピュータは、2023年7月18日、“BIM/CIM道路設計3DCADシステム”の新製品「TREND ROAD Designer」を新発売することになりました。
わざわざ「BIM/CIM」と銘打っているのには理由があります。ベースとなるシステムは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
という、ベントレー・システムズ(Bentley Systems)の道路設計用BIM/CIMソフトだからなのです。(福井コンピュータのプレスリリースはこちら)
ベントレー・システムズと言えば、米国に本社を置く国際的BIM/CIMベンダーで、欧米ではあのオートデスクに並ぶ有力企業として知られています。
福井コンピュータは2022年10月、日本の道路CIM分野でDX(デジタル・トランスフォーメーション)を目指すため、国際的、戦略的パートナーシップを締結したことを発表しました(2022年10月11日の記事参照)。
OpenRoads Designerは日本でも発売されていましたが、残念ながら実力の割には知名度は今一つでした。
その世界標準的な道路設計ソフトを、福井コンピュータが国内の法令や基準に準拠した、道路や構造物の設計が行いやすく独自に改良し、日本語化して「TREND
ROAD Designer」としてリリースされることになったのです。
「TREND ROAD Designer」による道路設計手順は、3D測量データ上に平面・縦断線形を作成し、標準断面を入力することで3Dによる道路や構造物の設計を行うものです。
国内の法令、基準に準拠した成果物に対応し、2D図面は3Dモデルから切り出す手法で、簡単かつ効率的に作成できます。
日本の道路設計では、依然として2D図面をもとにした業務が行われているので、そのスタイルを踏襲しつつ、本格的な3Dモデルによる設計を行えるようにするための努力の跡がうかがえます。
基本的な3D設計機能としては、地形モデル作成や平面縦断線形作成、3D道路モデリング、横断片勾配設定、図面・帳票作成など備えています。
さらに、交差点・環状交差点の設計機能や丁張レポートなどの各種データ出力機能、そして
点群と3Dモデルの合成
機能も備えています。
「TREND ROAD Designer」の気になるお値段ですが、初回登録料が2万円(税別)、年間使用料が36万円(同)となっています。
このシステムは、本日(2023年5月24日)~5月26日、千葉・幕張メッセで開催される「建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO 2023)」の福井コンピュータブース(小間番号:P-10)で、毎日10:10と14:10の2回ずつプレゼンテーションが行われます。ご興味のある方は、出掛けてみられてはいかがでしょうか。