結露解析の目的
結露は単にガラス面を通しての眺望を悪くするだけでなく、内部外部の金属構造物を腐食させ建物の寿命を短くさせる。 床面に結露すれば倉庫での荷の品質を維持できなくなり、データセンターの床・壁面に結露すれば漏電事故の原因となる。 湿度の移流解析や結露判定法の進歩で結露付着量の評価が近年可能となった。
結露の判定法
1.結露面の温度・湿度より露点判定 → 2.ルイス数から結露面への物質移動量計算 → 3.気相の減少湿分計算 → 4.気相の湿分移流計算 の手順を踏まえ、単純な露点判定では不可能なより正確な結露判定を実現。 金属製品などへの結露も評価可能です。 また、輻射計算や床や壁体熱伝導を考慮することも出来ます。
結露シミュレーション事例1 -常温倉庫の結露-
春季・秋季において前日に雨が降り当日気温が下がった場合、床面に結露が大量に発生する場合がある。 ここでは対策を取った場合どの程度結露低減効果があるのかシミュレーションで評価を行ったところ、循環ファンの設置で相当量結露を解消出来ることが判明した。
結露シミュレーション事例2 -地下駐車場の結露-
近年地下駐車場の結露が問題となっている。 ここでは結露発生の詳しいメカニズム説明は割愛するが、侵入した湿分の豊富な外気は地下空間内を広がり、温度の低い壁面・床面で冷却されて結露する。 外気侵入の多い部位で結露が多く、空気が湿分を失った出口付近では結露が少ないことが分かる。 近年RC構造物での結露が顕在化したのは、各面の仕上げが良くなり透湿性が小さくなったことが関係している。
続き、解析画像は環境シミュレーションのウェブサイトで。
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