UC-win/Road Ver.11 リリース
2016年6月27日

UC-win/Road Ver.11.00.00 (2016年 6月 21日 リリース)

VR-Cloud®標準サポート

VRデータのネット公開、協調設計また遠隔会議を目的により多くのユーザに使用していただくため、VR-Cloud®のサーバ機能をUC-win/RoadのAdvanced及びUltimateバージョンに標準搭載するようにいたしました。作成中のプロジェクトを遠隔で円滑に関係者にプレゼンテーションする時や、Android端末で多くの方に見ていただくために是非VR-Cloud®の機能を利用してください。

UIの改善

画面のメニュースタイルに「リボン」を採用しました。リボンはこれまでのメニュー、ツールバーの代わりになるもので、作業に必要なコマンドを直感的にいち早く見つけることができる様になり、作業効率が向上します。

UC-win/Roadのリボンでは、「ファイル」、「ホーム」、「編集」、「ビュー」、「サーバ」、「プラグイン」リボンで構成されます。各リボンでは関係する機能を集約し、アイコンで示すことにより、今まで煩雑だった設定画面の表示などがよりスムーズに行なえるようになります。

線形算出機能

既存の道路を入力するには、航空写真を読み込んでからIP法で線形を入力して調整するなど、手間のかかる作業が必要でした。
UC-win/Road 11では、道路線形をさらに入力しやすくするため、線形算出機能を開発しました。GPSの軌跡情報等からインポート、または手動入力した点列から自動的に道路の中心線となる平面線形と縦断線形を自動的に算出します。線形算出機能を使うことで、今までよりさらに短時間でデータ作成を行うことができ、簡単にシミュレーション環境の構築が行えるようになります。

平面線形の算出
平面線形は直線、緩和曲線、円弧の三つの要素から構成されている事を利用して線形を算出します。最初のステップは点列から直線の部分と円弧の部分を検出します。
直線と円弧を検出したら、直線と円、円と円を結ぶ緩和曲線(クロソイド曲線)を計算して、直線と円弧を緩和曲線に接続します。

縦断線形の算出
平面線形と同じ方法で直線を検出して、縦断変化点を求めてから、点列に合うようにVCLを調整して道路に設定します。

OpenStreetMap対応(別売オプション)

OpenStreetMap (OSM)はフリーで強調的な地図データです。だれでも自由に利用・編集できます。Googleマップなどの有償サービスに代わって採用する企業が増えています。

そのデータフォーマットについては、基本的にノード、道路で構成されており、関係性をもっており、オープンで柔軟性があります。要素として道路、トンネル、橋梁、建物の表現が可能です。

OSMプラグインは、OSMをUC-win/Roadにリンクするために開発されました。3D仮想空間の世界にOSMデータを簡単に素早く可視化します。

今回追加した機能ではユーザが任意のOSMをインポートでき、プラグイン側で自動的にUC-win/Roadへデータをコンバートします。道路、トンネル、橋梁がサポートされ、道路名称、道路タイプ、車線幅など多くの設定が変換をカスタマイズするために有効になっています。将来に於いては、建物のインポートをサポートする予定です。

SfM(Structure from Motion)プラグイン(別売オプション)

SfM(Structure from Motion)とは、多数の写真から3次元座標データ(点群データ)を生成することが可能な技術の総称です。SfMには特別な機器を必要とせず、一般的なデジタルカメラで写真を撮影するだけなので、手軽に3次元データの作成が可能です。SfMPluginは、UC-win/Roadを用いてSfM解析を実行し、解析結果をUC-win/Road上に表示するプラグインです。
SfMPluginの使用手順は、下記の通りです。

3次元座標データを生成したい空間を写真撮影
解析条件を設定し、SfM解析を実行
生成した点群の調整

自転車シミュレーションプラグイン(別売オプション)

標準機能として、自転車の力学モデルをサポートしました。
既存機能での自転車走行は、自転車モデルを歩行者として定義して走行を行っていました。この方法では、自転車は歩行者の一種ですので、ペダルを漕ぐのを止めるとその場で直ちに停止します。
今回追加した自転車シミュレーションでは、慣性の法則を再現するため、エネルギー保存の法則や摩擦、空気抵抗等の力学モデルをサポートいたしました。これにより、進んでいる自転車はペダルを漕ぐのを止めても進み続けるようになり、登り坂や下り坂では傾斜に応じてスピードが変化します。ペダルを漕ぐトルクや摩擦係数、車重等のパラメータは設定が可能ですので、独自環境でのシミュレーションを行うことが可能になります。

レンダリングエンジンの更新

今回は以前からある影の可視化機能の高速化及び品質改良を行いました。
日照シミュレーションだけではなく、ドライビングシミュレーションやリアルタイム性が必要はシミュレーションでも使用可能となり、立体感と没入間が大きくアップします。また、性能のほかに、影のシャープネス、ぼやかし具合と濃さも設定できるようになり、晴天のみならず多少曇った状態での影も表現可能になります。

湖沼の表現についてもさざ波の表現を改善し、テクスチャ及び光の反射を動的に計算することでよりリアルな水の表現ができます。
空は、予め作成したテクスチャを使用する方法に加え、空のモデル化によって濁度(霞具合)と時刻に依存した空の色を計算する機能は利用できるようになりました。今後雲のモデル化に拡張することを予定しています。

内部レンダリングエンジンの更新を行い、拡張性も確保できました。べての画面でのレンダリング方法を統一させながら、描画プロセスの各ステップのカスタマイズが可能になします。将来またはSDKを用いて、各描画ステップ(パス)のプレ・ポスト処理を追加することが可能になり、魚眼レンズ効果やアンビエントオクルージョンやエッジブレンドと各種マスク機能などがより容易に実装できるようになります。

マルチスクリーンシステム対応の改善

クラスタシステムでは自由なスクリーン構成の設定に対応し、CAVEシステムやステレオプロジェクションのため視点トラッキング情報を連携するAPIを提供します。スクリーンのサイズ、スクリーンからの距離等を実寸で入力出来るようになり、今までより正確な映像画角と使用者の移動との連動を実現します。

詳しくは、フォーラムエイトのウェブサイトで。

(Visited 1 times, 1 visits today)
関連記事
Translate »