スマホで撮影した写真から 3D 画像と BIM モデルを自動作成
2018年11月12日

内装デザインから維持管理までを 効率的に行う「Matabee-INSIDE」を提供開始

株式会社 JM(本社:東京都千代田区、社長:大竹弘孝)は、室内をスマートフォンで撮影した写真から 3D モデルと BIM モデルを自動的に作成し、一元管理できる「Matabee-INSIDE(マタベー-インサイド)」(以下 MI ) を本年 11 月 1 日から提供開始します。

通常、リフォーム等の仕事は、構造物の計測調査作業に、2 人 1 組となってスケール(メジャー)を用いて採寸し、写真記録を取るのが一般的です。この作業に加えて、お客様のニーズを確認するための時間を含めると、施工会社にとっては、契約が確定するか否かの 段階で、大きな負担となっています。MI はこのような施工会社の悩みを解消できます。

また、昨今のリフォームで起こるクレームは、設計・見積作業そのものが、建設コストに含まれて請求されるため、何度もシミュレーションすれば費用増となり、その価格感は顧客にとって分かり難く不安が拭えないところに一因があります。

MI は、今まで顧客が分かり難かった室内のリフォームに関わる「測量、設計、見積」という技術者の作業領域を、顧客に開放するものです。これにより見積無料という業界慣習も転換できると考えています。

JM はこれまで「Matabee-3D」の名称で建物や建設現場の写真計測により、3D モデル/BIM データを作成するサービスを提供してきましたが、米オートデスク、米インサイドマップス(両社の詳細 P4 に)と技術協力して新しい機材やシステムを採用することで、これまでより 安価に、短期間で改装/リノベーション/維持管理を行えるようになります。こうした生産性向上の取り組みにより、建設業が目指す働き方改革や改装/リノベーション時の廃棄物削減に、中長期的に貢献できます。(※ MI の技術詳細は次頁以降を参照)

【MI の具体的活用事例】

JMは、本サービスを、株式会社セブン-イレブン・ジャパン様(神奈川県相模原橋本台 1 丁目店)において、テスト運用を行い、設計や施工の作業効率向上、施工期間の短縮に効果を上げました。今後は、維持管理も含めて、BIM モデルデータを活用した新しいライフサイクル・マネジメントの確立を進めてまいります。

また、住宅において独自の入居前プラン作成用に提供し、一定の評価を得ました。

 

 

【撮影から BIM データ作成、管理までの流れ】

  1. スマートフォンを専用器具に取り付け、撮影したい店舗内を複数カ所撮影する(撮影は専用アプリと器具が自動的に行う)
  2. 撮影された画像は自動的にネットワーク経由で MI に送られ、3D モデルと BIM モデル(Autodesk® Revit® 形式)が自動的に作成される。
  3. すべてのデータが JM のライフサイクル・マネジメント・システム(Autodesk BIM 360™ Docs)に自動的に格納される。各協力企業は BIM 360 Docs を介して BIM モデルデータから設計・改装・修繕を行える。
  4. 竣工後のメンテナンスはモバイル端末で BIM モデルを参照しながら、現場で検査から修理の見積、発注まで行うことができる。

動画リンク: https://www.matabee.com/business/lm/

【Matabee-INSIDE の特長】

  • スマートフォンを撮影に使用するため、高解像度カメラやレーザースキャナーなどの専門機材や専任者が不要。
  • 撮影から BIM データ格納までが自動化されているため、企画から短時間でデザインや設計作業を開始できる。
  • 写真から 3D モデル/BIM データを作成するシステムで機械学習機能を採用したことにより、複雑な構造の壁や小部屋なども正確に自動認識されるため、修正作業の負担が軽減できる。
  • BIM データが一元管理されるので、内装や設備のデザイン、設計、見積、発注、施工、検査などに関わる様々な協力会社が MI 上で効率的なコラボレーションを行える。これにより人材確保が難しい作業の手配を効率的に行い、さらに発注と施工のタイミングを効率的に計画できる。
  • ライフサイクル・マネジメント・システムが過去の部材発注や修理履歴などを記録しているため、維持管理を効率的に行える。

【今後の展開について】

MI は当初事業者向けに提供しますが、2019 年前半から個人向けサービス、また国内だけでなく、中国や韓国をはじめアジア地域でも 2019 年内にサービスを展開予定です。なお、価格は建築延べ床面積により算定します。

(事業者向け参考価格:100 平米の店舗で 31,300 円)

【今後の展開について】

  • JM:
システム全体の統合、撮影器具の開発、施工、維持管理
  • オートデスク:
建設プロジェクト管理システム「Autodesk BIM 360 Docs」 の提供、Autodesk Revit の BIM モデルを BIM 360 Docs に格納する機能の開発
  • インサイドマップス:
写真から 3D モデル、BIM モデルを作成するシステムの開発
 以上

 

 詳しくは、オートデスクのウェブサイトで。

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