4/7、GPS週ロールオーバーの影響について
2019年3月11日

2019年4月7日に発生するGPS週のロールオーバーについて、弊社のGNSS受信機を調査いたしましたところ、一部の機能に影響があることがわかりました。その対応につきまして、以下の通りご連絡申し上げます。

■ GPS週ロールオーバーについて

米国GPSの時刻管理は、Week Number(週番号)とTOW(Time of Week、週初めからの時間)で行われています。週番号の管理は1024週ですので、GPSが開始された1980年1月6日から0週として始まり1023週の次は、再び0週に戻ります。 この週が戻ることをロールオーバー(Rollover)と言い、時刻情報を利用するソフトウェアは利用に注意することが必要になります。次回のロールオーバーは以下の日時に発生します。

 

 

ロールオーバー日時:2019年4月7日(日)8時59分42秒(日本時間)

 

■ 影響について

1. 概要

  • RTK観測の基本機能に影響はございませんが、ロールオーバー発生直後は不安定な動作をする場合が予測されますので25分間ほど受信状態にしてからご利用ください。詳細につきましては「RTK観測への影響について」をご参照ください。
  • スタティック観測についてはファイル名の表示に影響を受けますが、解析には問題ございません。なお、セッション観測(タイマー観測)は利用できなくなりますので、対策ファームウェアへのバージョンアップが必要です。

 

2. 各製品カテゴリーのGNSS受信器への影響と対応について

ロールオーバー後、一部の機能に影響があることが判明いたしました。 各製品カテゴリーへの影響と対応につきまして、以下をご覧いただき、必要に応じてアップデートをお願い致します。

 

2-1. GNSS測量機

対策を施したファームウェアは順次【ダウンロード・サポート】-【ソフトウェアダウンロード】-【ファームウェア】へ掲載いたします。 保守継続中の製品に加え、範囲を拡大して対策ファームウェアを準備いたします。対策ファームウェアにより、全ての条件において利用が可能となります。 対策ファームウェアをご利用にならない場合を含め、ロールオーバーによる影響の詳細については、「対策ファームファームウェアをご利用にならない場合の注意点」をご参照いただき、必要に応じてアップデートをお願いいたします。 新ファームウェアの入手、バージョンアップ手順については、以下ページにございます。 GNSS測量機 新ファームウェアはこちらから>> 【GNSS測量機のファームウェア】 ※対応済みファームウエアは【ロールオーバー対応】と明記します。

対策ファームファームウェアをご利用にならない場合の注意点

ロールオーバー発生後に、以下の影響が見込まれます。

RTK観測への影響について

HiPerHR(FW 5.1p6) / NET-G5(FW 5.1p6)

  • NMEA-ZDAメッセージにおいて、正しくない時刻情報が出力されます。

その他GNSS受信機(FW 5.1p3以前、FW 4.7p8以前)

  • NMEA-ZDAメッセージにおいて、正しくない時刻情報が出力されます。
  • GNSS起動後に測位するまでの時間が通常より長くなります(約1~2分程度)。

※最新のコントローラソフトウェアをご利用ください。なお、ロールオーバー発生直後はGPSのアルマナック情報が更新されるまでの間は不安定な動作をする場合が予測されます。ロールオーバー後、初めてご利用になる場合には25分間ほど受信状態にしてからご利用ください。

スタティック観測への影響について

HiPerHR(FW 5.1p6) / NET-G5(FW 5.1p6)

  • スリープタイマーが正常に動作いたしませんので、スリープ機能を持つGNSS受信機においてセッション観測はご利用になれません。

その他GNSS受信機(FW 5.1p3以前、FW 4.7p8以前)

  • スリープタイマーが正常に動作いたしませんので、スリープ機能を持つGNSS受信機においてセッション観測はご利用になれません。
  • 観測データをPCへダウンロードする際、GNSS-Proにてファイル一覧に表示される日付情報(年月日)が実際とは異なってしまう現象が発生します。 しかしながら、取得された観測データは後処理解析にて適切に解析処理されますので、観測データに問題は発生いたしません。 ファイル名に付加される日付を表す数字(logMMDDx.tps)と時刻情報(時:分)は正しい値を表しますので、ファイル名および時刻情報を参考にしてファイルを選択しダウンロードをお願いいたします。ただし、GRS-1につきましてはファイル名の日付も異なってしまいますので、時刻情報(時:分)のみを参照してダウンロードをお願いいたします。

その他GNSS測量機にていて

Z-Plus

  • 監督さん.V+GNSSオプションを使用しての観測は、そのままご利用になれます。

保守を終了している受信機

  • 一部を除き、保守を終了しております受信機に対して、ファームウェアの更新などの対応は予定されておりません。

ソフトウェアへの影響について

以下のソフトウェアにおいては、必ず以下の対策バージョンをご利用願います。古いバージョンをご使用の場合は時刻情報が正しく表示・記録されない場合があります。

ソフトウェア名称 対応バージョン
MAGNET Field GNSS標準/路線パッケージ Ver.5.2
GNSS-Pro 観測計画プログラム Ver.3.01.0.0

 

2-2. MG/MCシステム

対策を施したファームウェアおよびソフトウェアは順次【ダウンロード・サポート】へ掲載いたします。 ファームウェア / ソフトウェアの入手、バージョンアップ手順については、以下ページにございます。
MC/MGの新ファームウェアはこちらから>> 【MG/MCシステムのファームウェア】 ※対応済みファームウェアは【ロールオーバー対応】と明記します。
MC/MGの新ソフトウェアはこちらから>> 【MG/MCシステムのソフトウェア】 ※対応済みソフトウェアは【ロールオーバー対応】と明記します。

 

2-3. IP-S3 HD1

IP-S3 HD1のGNSS受信機部(Timing Box)のファームウェア、Mobile Master Field、及びMAGNET Collageモバイルキットのアップデートが必要です。

IP-S3 HD1

Mobile Master Field

  • 対策版プログラムを【ダウンロード・サポート】-【ソフトウェアダウンロード】-【ソフトウェア】へ掲載いたします。 ※対策版プログラムには【ロールオーバー対応】と明記します。 >> 【Mobile Master Field】

MAGNET Collageモバイルキット

なお、IP-S2、IP-S2 Liteは2019年3月末日にて保守終了となり、ファームウェアの更新などの対応は予定しておりません。

 

 

2-4. 精密農業システム

ロールオーバー発生後も、 RTK でのオートステアリングがご利用が可能です。 ただし、ロールオーバー発生直後は GPSのアルマナック情報が更新されるまで不安定な動作をする場合が予想されますので、ロールオーバー後は約25分間 GNSS信号を受信状態にしてからご利用ください。また、受信機起動後の衛星信号取得時間が、通常より1 ~ 2分程度長くかかかります。 また、Xコンソール内で作成されるレポートなど日付を使用する機能にロールオーバー発生後、一週間程度日付に関する影響が発生します。
対策を施したファームウェアおよびソフトウェアは順次【ダウンロード・サポート】へ掲載いたします。 ファームウェア / ソフトウェアの入手、バージョンアップ手順については、以下ページにございます。
精密農業の新ファームウェアはこちらから>> 【精密農業のファームウェア】 ※対応済みファームウェアは【ロールオーバー対応】と明記します。
精密農業の新ソフトウェアはこちらから>> 【精密農業のソフトウェア】 ※対応済みソフトウェアは【ロールオーバー対応】と明記します。

詳しくは、トプコンのウェブサイトで。

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