建物は企画で決まる!施主を対象にしたBIMセミナー開催
2011年6月7日

管理人のイエイリです。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用は設計者から施工者、そして建物の管理会社へと広がりつつあります。建築にかかわるプロの間では、かなりBIMの認知度も高まってきたのではないでしょうか。

その流れは、さらに拡大しようとしています。6月17日(金)、東京・六本木でオートデスクが開催するBIMのセミナーは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

一般の施主がターゲット

 

なのです。

セミナーのタイトルは「ビルディングオーナー様向け 建物の企画段階で決まるビル経営戦略セミナー」というもので、その説明は「企画段階の正しい判断がメンテナンスコストの削減などビルの健全経営につながる手法を事例を交えてご紹介」という具合に「BIM」という言葉は全く出ていません。

ところが、その内容は施主を対象とした「BIMづくし」なのです。

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「ビルディングオーナー様向け 建物の企画段階で決まるビル経営戦略セミナー」の案内ウェブサイト(資料:オートデスク)

同社AECソリューション本部長の岡崎健二さんによるあいさつの後は、いきなり、同社AECソリューション マネージャの近藤伸一さんが「BIMの概要について」という説明を行います。

続いては、日本サステナブル建築協会の理事でもある東京都市大学都市生活学部教授の岩村和夫さんが「BIM を用いた建物環境性能評価の現状と将来」と題して、お施主さんの関心が高い建物の環境性能をBIMで向上させる話です。

さらに、株式会社サトウファシリティーズコンサルタンツ代表取締役の佐藤隆良さんが「国内外の事例から知る建物コストマネジメント手法」、医療法人カメリア理事長の長岡和さんと大成建設設計本部のシニアアーキテクト、下手彰さんが「BIM による画期的なコミュニケーションの向上について」と、話はコストから理想的な建物を実現するための設計・施工へと展開していきます。

BIMがどんなものかが少し分かってきた段階で、安井建築設計事務所 情報・プレゼンテーション部部長の中元三郎さんが顧客要求への追求-BIM(Building Information Modeling)&BIMt(Business Information Management)-」と少し専門的な話をして、最後はJM取締役常務執行役員の齋藤彰さんが「BIM による施設のライフサイクルサポート(LBIM:ライフサイクルビム)の適用事例紹介」で締めくくります。

その後は懇親会へと突入します。

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セミナーのプログラム(資料:オートデスク)

建物のライフサイクルのうち、建設にかかわる費用は2~3割程度で、残りの7~8割は運用・維持管理段階でのコストとも言われています。

このセミナーは、お施主さんに対して、

  

BIMを使うとお得ですよ

 

という、強烈なメッセージを発信する企画と言えるでしょう。

お施主さん自身がBIMのメリットを理解して、「このビルはBIMで設計してくれ」「完成後のBIMモデルがほしい」というようになれば、建設業界ではさらにBIMの導入が進み、BIMプレーヤーの増加によって設計、施工、維持管理の効率化が進みそうです。

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