管理人のイエイリです。
東京スカイツリーのような構造物を丸パイプや角パイプで作るとき、各部材の長さや接合部の断面、角度を管理するのは大変です。
丸秀工機は、これらの部材を加工するために使われる3次元CNCパイプ切断機「パイプコースターHIDシリーズ」という機械を製造、販売しています。これまでは、パイプを加工するためのデータを人の手によって1本ずつ入力していました。
この作業を自動化するため、昨年6月に同社とテクラは協業し、「PIPELABO」というソフトを開発しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
BIMモデルをパイプ切断
に使えるようにするソフトなのです。7月1日から、パイプコースターのユーザーに提供されます。
詳細設計用BIMソフト「Tekla Structures」で設計した丸パイプや角パイプの3次元BIMモデルデータを、パイプコースターで使う切断データに自動変換し、データ入力作業の省力化やデータ入力ミスの防止が期待できます。
「PIPELABO」によって、BIMモデル(上)のデータを3次元CNCパイプ切断機(中)にインポートし、パイプ部材を製作(下)することが可能になる(上画像:テクラ、中・下写真:丸秀工機) |
すべての部材が違う寸法、形状であっても間違いなく、スムーズに加工できそうですね。
丸秀工機代表取締役社長の関秀雄さんは、
構造物のデザイン多様化
に対しても、設計から切断作業までの工程がスムーズになる」と語っています。
BIMとパイプ切断機を連携させるこのソフトは、3次元の設計情報を製作工程で有効に活用したいというユーザーの声がきっかけで開発されたそうです。
BIMの活用は、設計から施工、そして部材の工場製作まで広がってきたことが、このソフトの開発からもうかがえますね。