トプコンとも連携強化!オートデスクのBIM垂直統合戦略が進化
2013年12月6日

管理人のイエイリです。

米国・ラスベガスで開催中の「Autodesk University 2013」(AU2013)で、また新たなオートデスクのBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の垂直統合戦略が発表されました。

先日の当欄では、BIMワークフローの上流工程で、建物の企画や概念設計を行うための3Dモデリングソフト「FormIt」のWEB版やアンドロイド版ができたことをお伝えしました。

新たに発表されたのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、鉄骨の施工図レベルまでの詳細設計用ソフト

 

「Advance Steel」

 

や、鉄筋コンクリート構造物の詳細設計ソフト「Advance Concrete」などのベンダーであるフランスのグレイテック社(Graitec)をオートデスクが買収したというのです。

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米国オートデスク社社長兼CEOのカール・バス氏(写真:家入龍太。以下同じ)

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「Advance Steel」の画面(資料:Graitec)

これらのソフトは、オートデスクの「Revit」で設計した建物の構造などを、さらに施工図レベルまで詳細化するためのものです。

米国オートデスク社社長兼CEOのカール・バス氏は「オートデスクの使命は、バーチャルな世界とリアルな世界をスムーズにつなぐこと」と語りました。

さらにオートデスクはトプコンとも、提携を強化し、トプコンはRevitやAutoCADのデータを、現場の墨出しや出来形計測に使える測量機器を開発しました。

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AU2013の展示会場内のオートデスクブースで展示されていたトプコンの墨出し機

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BIMモデルを墨出しに使うためのソフト

企画設計用の「FormIt」は、トリンプル陣営の「SketchUp」、詳細設計用の「Advance Steel」「Advance Concrete」はトリンプル陣営の「TeklaStructures」に

 

対抗するソフト

 

と言えそうです。

トリンプル社はここ2~3年の間にBIM関連ソフトのベンダー企業を次々と買収や提携を行い、「SketchUp」→「MicroStation」→「TeklaStructures」→「トリンブル社製測量機器」というBIMワークフローの上流から下流までを垂直統合しました。

一方、オートデスクは今回のグレイテック社買収により、「FormIt」→「Revit」→「Advance Steel」「Advance Concrete」→「トプコン社製測量機器」という統合が完成したことになります。

両陣営は今後、BIMというバーチャルな世界と、現場というリアルな世界をどうスムーズにつないでいくのか、非常に興味がありますね。

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