管理人のイエイリです。
最近、数十万円で買える低価格の3Dプリンターが続々と登場しています。
ただ、作れる模型の大きさは、せいぜい20cm立方程度のものがほとんどで、建築・土木の関係者は「もう少し大きな模型が作れれば、、、」と感じる人が多かったのではないでしょうか。
そこでムトーエンジニアリングは、こうした不満にこたえる低価格3Dプリンター「MF-2000」を今年5月に発売することになりました。
造形できるエリアは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
30×30×30cm
と、これまでの低価格機種に比べてかなり大きな模型が作れるのです。小売り希望価格は消費税抜きで45万円と、かなりリーズナブルです。
「このサイズなら、模型作りに使ってみようか」と思う建築・土木関係者は多いのではないでしょうか。
この3Dプリンターは、ムトーエンジニアリングが独自に開発したもので、今年1月に発売し、3月末までに550台を受注したパーソナル用3Dプリンター「MF-1000」に続く第二弾の機種です。
造形用の材料を噴出するヘッドを2個搭載しているので、異なる材料を組み合わせて造形できます。造形用の材料(フィラメント)は、ABS樹脂とPLA樹脂の2種類があり、それぞれ9色、フィラメント径は1.75mmと3mmの2種類が用意されています。
また、建物の開口部などを造形するときに使うサポート材には、温水で溶けるPVA(ポリビニールアルコール)など、様々な材料が使えます。
「MF-1000」と同様に、本体の剛性を高めたため、X、Y、Z軸のズレが小さく、0.1mm単位の高解像度造形ができます。
また、ヒーター付き成型テーブルを装備しており、樹脂の急激な温度変化による収縮や反りを抑えたり、ヘッド部分にダブル冷却ファンを搭載して素材の定着を早めたりする機能は、MF-1000と同様です。
MF-2000は個人から技術者の利用までを想定しており、初年度は5億円の売り上げを見込んでいるとのことです。
このニュースは4月16日の日刊工業新聞で報道され、たちまち、株式市場でも好材料として評価されました
その結果、ムトーエンジニアリングの親会社であるMUTOHホールディングスの株価は、
前日比13円高の444円
と続伸したそうです。
株価にまで影響を与えるとは、すごいインパクトのある製品ですね。