管理人のイエイリです。
大規模な物流施設や工場では、床の振動が問題になります。鉄骨や鉄筋コンクリートが混在した梁や開口部のある床などは、複雑な挙動を示します。
そのため、「もつか、もたないか」が問題の構造計算とは違ったスタンスで、振動という物理現象を精密に解析する技術が求められます。
そこでフジタと大和ハウス工業は、物流施設や工場などの設計段階で、床振動を短時間に高精度で解析できる「大型施設用床振動解析システム」を共同開発しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
図面を描くだけで解析
できるのです。
床振動解析には有限要素法を採用しました。そのため、鉄骨と鉄筋コンクリートが混合した特殊な梁や開口部のある床など、様々な構造の床振動を短時間で解析できます。
ベースとなったのは、フジタが前田建設工業と共同開発した床振動解析システム「揺れイザーI」と「揺れイザーII」です。揺れイザーIIは2002年にプレスリリースが発表されていますので、昔のシステムがパワーアップして再登場した感じですね。
解析した結果は、
3Dアニメーションで表示
されるため、視角的にわかりやすいのが特徴です。
フジタと大和ハウス工業は、両社の強みを生かして今年2月にも共同で中低層建物向け耐震部材「鋼製座屈拘束ブレース」を“シナジー開発”しており、今回の振動解析システムはその第2弾となります。
今後、両社はこの床振動解析システムを物流施設や工場のほか、医療施設やオフィスビルなどの設計やリフォームなどに積極的に活用していく予定です。
細やかな建物のユーザビリティーを検討するサービスは、国内はもちろん、海外でも受けそうですね。
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