管理人のイエイリです。
東日本大震災による道路や街並みの被害調査をきっかけに、3Dレーザースキャナーで計測した「点群データ」の活用が増えています。
そこでNECソリューションイノベータは、膨大な数の点群データを、測量や設計などの目的に合ったデータに加工する「NEC レーザ測量データフィルタリングツール」を昨日(2月8日)に発売しました。
もとの点群から
ナ、ナ、ナ、ナント、
建物や樹木を削除
して、地表面だけを取り出す「グラウンド抽出フィルタ」などの豊富なフィルタリング機能を備えているのです。
このほかの機能としては、ノイズなどをカットする「孤立点カットフィルタ」、点群を標高によって抜き出す「ハイカットフィルタ」や「ローカットフィルタ」、面状になっている点の集まりを抽出する「面抽出フィルタ」などもあります。
これらの作業を行うためには、適切なパラメーターを設定する必要がありますが、素人でもそのまま使えるようにあらかじめ標準的な値がセットされています。もちろん、変更も可能です。
こうした点群処理ソフトは海外製が多く、メニューが分かりにくいことがありました。その点、このソフトはNECグループが開発しただけあって、ソフトのメニューやマニュアルも日本語なので、誤読による操作ミスも防げます。
また、このツールは単独で動作するので、特に専用のCADソフトは必要ありません。
同社は点群を見るため「NEC レーザ測量データビューアー」も同時発売しました。
5000万点以上の点群データ
を扱うことができ、点群と「オルソ画像」とよばれる真上から見た地面の写真を重ねて表示したり、フィルタリングされた点群データの全体や地盤だけを取り出して見たりすることができます。
両ツールはWindows7/8の32ビット版、64ビット版で動作し、メモリーは8GB以上、ビデオメモリーは1GB以上が必要です。
気になるお値段ですが、フィルタリングツールが70万円(税別)で年間保守料は別途必要、ビューアーが15万円(同)です。2016年3月まではキャンペーン価格として前者を50万円(同)、後者を10万円(同)で販売しています。
この機会に、年度末に余った予算で買っておくというのもいいかもしれませんね。