管理人のイエイリです。
山が多い日本では毎年、登山人口が数十万人ずつ増え続けているそうです。その一方、遭難事故も多発しています。
警察庁の資料によると、2014年には2293件、2794人の遭難事故が発生し、うち死者は272人、行方不明者は39人にも上っています。
こうした遭難者を素早く見つけ、救助できるようにするため、スカイロボット(本社:東京都中央区)は、画期的な遭難者探索システム「トリプル・ドローン・レスキュー・システム(TDRS)」を開発しました。
人工知能を搭載した「スカイレスキュー」というドローン(無人機)を
ナ、ナ、ナ、ナント、
3機編隊にして遭難者を捜索
し、位置を正確に特定することができるのです。
登山者は「スカイビーコン」という位置と情報を伝達する発信器を持って山に入ります。
もし、遭難したときは、3機のドローンが発進し、ビーコンの電波を頼りに遭難が疑われるエリアを3機が分担して上空から捜索します。
そして1機がビーコンの電波を受信するとそこでホバリングし、他の2機もその周辺に移動します。
そして3機のドローンは人工知能の判断で位置を調整しながら、ビーコンの電波を
上空から3点計測
することにより、遭難者の位置を割り出すのです。
その後は救助隊がピンポイントで遭難者のところに向かうというわけです。あらかじめ、位置が絞り込まれているので、救助隊の到着も素早く、二次災害のリスクも少なくなりますね。
さらに、ドローンには赤外線カメラも搭載しているので、遭難者の生死も推測できます。
ビーコンの電池は1年半ほどもつそうです。また、GPSに頼らないので山岳地でも位置が割り出しやすいのが特徴です。ドローンなので夜間も捜索できるのが強みですね。
同社は5月25日、富士山麓でこのシステムの実証実験を行いました。今後、年内の実用化を目指しているそうです。