管理人のイエイリです。
日本の道路は今後、老朽化が激しく進行していきます。一方、維持管理にかけられる費用は限られています。
適切な維持管理を行うためには、路面の状態を調査し、現状を把握する必要がありますが、特に小規模な地方自治体では十分な調査ができていないのが現状です。
そこで警備大手のALSOKは、道路の乗り心地やポットホール、段差などの異常個所などの劣化個所を安価で効率的に調査する技術を開発し、「道路モニタリングサービス」として12月1日に発売することになりました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
ALSOKの車両にスマートフォン
を載せて走行時の加速度を計測、分析するという画期的な方法を採用しているのです。
サービスの内容は、路面の画像を車載カメラで撮影するとともに、路面状態を100mごとに「IRI値」(舗装の乗り心地を客観的に評価する指標)で算出し、GIS(地理情報システム)上に表示します。
このほか、ポットホールや段差などを検出し、その大きさとともにGIS上に表示します。
そしてIRI値の算出結果と異常個所の検出結果を報告書にまとめて、年1回、書面で提供するというものです。
このほか、モニタリング情報をもとに道路の損傷を早期発見し、補修を行う「舗装修繕計画策定サービス」も提供します。自治体にとっては、損傷が激しくなってから補修する事後保全でなく、事前に対策する予防保全を行うことで、維持管理コストを節約できるというわけです。
ある市で、IRI値を用いて舗装修繕計画をシミュレーションした結果、今後、50年間で
ナント、
約63%の工事費を削減
できるという試算結果が確認できたそうです。
このサービスは内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)インフラ維持管理・更新マネジメント技術」で、JIPテクノサイエンスと東京大学が進めている「インフラ予防保全のための大規模センサ情報統合に基づく路面・橋梁スクリーニング技術の研究開発と社会実装」の実証実験にALSOKが参加し、サービスの検討を進めてきたものです。
ALSOKは今後、画像解析によるひび割れ解析サービスにも取り組んでいくそうです。
異業種の参入で、道路の維持管理方法も大きく変わっていきそうですね。