管理人のイエイリです。
2016年度から国土交通省が本格展開を始めた「i-Construction」は、わずか1年の間でドローン(無人機)やICT建機を使った「ICT土工」を中心に、全国の土木現場を大きく変えつつあります。
この勢いは、施工以外の分野にも広がっていきそうです。
というのは、国交省大臣官房技術調査課は4月20日、プレスリリースを発表し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
i-Constructionの技術開発
の公募を開始したからなのです。
これは、「平成29年度建設技術研究開発助成制度」の「政策課題解決型技術開発公募(一般タイプ)」における技術開発公募です。国や地域の課題解決に役立つ技術開発テーマを国交省が示し、企業や大学などから技術開発の提案を公募し、助成金を交付するものです。
今回、公募が行われているテーマは5つあり、3次元データを活用した新しい建設手法や、建設現場のIoT(モノのインターネット)化、建設ロボットの開発などが示されています。
旬なキーワードがちりばめられており、新技術を積極的に導入しようという国交省の意気込みが伝わってきますね。
ここで注目したいのは、テーマ4に「効率性を大幅に向上させる維持管理・更新・リサイクルに関する技術」、テーマ5に「災害対応の高度化」が入っていることです。
例えば、構造物のモニタリングや経験が浅いオペレーターによる機械除雪の支援、低コストで頻繁に行う除草などのニーズを想定しています。
つまり、i-ConstructionはICT土工などの設計・施工から
維持管理や防災まで
さらに広がっていく方向にあることがうかがえます。
今年度の公募は5月31日まで受け付けており、1課題当たり年度で1000万円を上限に助成金が交付されます。採択予定数は10~15課題程度となっています。
詳しい応募方法は「募集要項」(PDF)をご覧ください。この5ページに書かれていますが「鉄道、港湾空など運輸政策分野の技術研究開発に関する提案は対象外」ですので、ご注意を。
i-Constructionに対応した技術を開発し、新しいビジネスにチャレンジしようと計画中の建設会社や大学関係者の方は、応募してみてはいかがでしょうか。