管理人のイエイリです。
橋梁の点検作業はこれまで、図面や調査用紙、デジタルカメラなどを持って現地に行き、いろいろな箇所の写真を撮ったり点検結果を手書したりというのが一般的なイメージでした。そして事務所に戻った後は写真整理や点検報告書の作成などの作業が待っています。
この点検作業を効率化し、点検データを有効利用するため、三井住友建設と日本コンピュータシステム(本社:東京都港区)は画期的なアプリ「Maplet SM(Survey Maintenance)」を開発しました。
点検作業のため、現場に持って行くのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
iPadだけでOK
なのです。(三井住友建設のプレスリリースはこちら)
このアプリを使うことによって、iPadだけで準備、点検、記録の作業ができるので、橋梁点検業務の生産性が向上します。さらに点検で取得したデータは、サーバーに蓄積することで継続的なデータ管理と活用が行えます。
以下、作業の手順に沿って、特徴をご説明しましょう。
まず、準備作業ですが対象となる橋梁の基本情報や図面、過去の点検結果などを、サーバーからダウンロードするだけです。紙にコピーしたりする手間がなくなります。
現場での点検作業は、各種データを見たり、メモ入力や写真撮影を行ったりするのはiPadだけで行えるのでペーパーレスになります。
また、iPadのGPS(全地球測位システム)機能を利用して現在位置や点検箇所を図面上で簡単に確認できるので、スピーディーに点検が進みます。
点検が終わったら、記録したデータをサーバーに登録するだけ。自動的に点検カルテが作成されるため、事務所に帰った後の
資料作成などが不要
となります。
点検データはサーバーで一元管理され、点検のたびに蓄積されるので、経年劣化の傾向分析や補修などの検討が簡単に行えます。
点検結果や写真などがデジタル化され、図面とひも付けられていくと、将来はAI(人工知能)によって異常箇所の発見や補修計画の自動作成なども、行えるようになりそうですね。
このアプリは今後、日本コンピュータシステムを通じて外販を予定しています。橋梁点検に携わる方は、検討の価値がありそうですね。