イチケンがBIM作業環境を「SSI Ultra VDI Cloud」でクラウド化
「生産性向上」と「働き方改革」に挑戦(エスエスアイ・ラボ)

2017年8月24日

総合建設業のイチケンが、ビジネスの生産性を飛躍的に向上させるためにBIMを導入した。高度な3次元グラフィック処理を実行するBIMソフトを、エスエスアイ・ラボが提供するクラウドVDI(仮想デスクトップ環境)サービスで動作させている。このサービスは、NVIDIA GRIDを活用して、VDIでありながら複雑なグラフィック処理を高速に処理できることが大きな特徴だ。

BIM作業環境を「SSI Ultra VDI Cloud」でクラウド化したイチケンの幹部(右から、取締役 常務執行役員 技術本部 本部長 吉田 稔 氏/技術本部 設計部 部長 福元 明広 氏/技術本部 設計部 課長 宮田 賢作 氏)。生産性向上と働き方改革に挑戦している

BIM作業環境を「SSI Ultra VDI Cloud」でクラウド化したイチケンの幹部(右から、取締役 常務執行役員 技術本部 本部長 吉田 稔 氏/技術本部 設計部 部長 福元 明広 氏/技術本部 設計部 課長 宮田 賢作 氏)。生産性向上と働き方改革に挑戦している

  ビジネスの生産性を飛躍的に向上させることが大きな狙い

 イチケンは「より豊かで快適な『くらし空間』を創造し続けることで広く社会へ貢献する」というビジョンを掲げる総合建設業者。1930年に創業した同社はこれまで、商業施設の新築工事や内装・改装工事を中心とした建設事業により業容を拡大してきた。

 2015~2019年度の中期経営計画では、2019年度の目標を売上高800億円、経常利益27億円としていたが、2年目に前倒しで達成。2017年度以降の3カ年を増収計画に上方修正するなど、好業績を収めている。

 そんな同社が2017年6月に、BIM操作するために、VDI(仮想デスクトップ環境)と呼ばれるソリューションをクラウドに導入。ビジネスの生産性を飛躍的に向上させることが大きな狙いだ。

  事業環境が堅調な今こそ長期を見据えた戦略的な投資が必要

 建設業を取り巻く環境は現在、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けたインフラ投資や大規模な再開発事業などによって、堅調に推移している。ただし、人口減少局面にある日本では、オリンピック後、建設需要動向の不透明さをリスクとして内包している。

 同社の取締役常務執行役員で技術本部長を務める吉田稔氏は「持続的な成長を維持していくために、事業環境が堅調な今こそ長期を見据えた戦略的な投資が必要だと考えて、BIMの導入を決断しました」と語る。

ARCHICADで施工BIMを実践するイチケンの技術者

ARCHICADで施工BIMを実践するイチケンの技術者

 同社では、2016年からBIMに関する本格的な情報収集を開始。既にBIMを導入している大手ゼネコンの話も聞いた。さまざま情報を分析した結果、BIMソフトには国内外で大きな実績を誇るGRAPHISOFT社の「ARCHICAD」を選定。当初は東京本社に4台 の BIM 作業用ワークステーションを導入し、研修を進めていたが、遠隔地の関西、福岡支店へどのように研修を実施するかという課題が挙がっていた。

 また、施工BIMへの活用を考えた際に、現場ごとに高価なワークステーションを導入することは、維持管理やデータ共有をする上でも現実的でないと考えていた。

  新たなワークスタイルを提案する BIM on CLOUD ソリューション

 プロジェクトメンバーが頭を悩ませていた頃に、技術本部設計部の部長を務める福元明広氏が、あるソリューションに出会う。エスエスアイ・ラボが提供するクラウドサービス「SSI Ultra VDI Cloud」だ。

GraphisoftのBIMcloudと同じクラウド上で利用できるのがSSI Ultra VDI Cloudのメリットだ

GraphisoftのBIMcloudと同じクラウド上で利用できるのがSSI Ultra VDI Cloudのメリットだ

 SSI Ultra VDI Cloud は VDI (仮想デスクトップ環境)をクラウドサービスとして提供するプライベートクラウドサービス。NVIDIA GRID の仮想 GPUにより、BIM 作業用ワークステーションをクラウドで提供し、新たなワークスタイルを提案する BIM on CLOUD ソリューションだ。BIM ソフトウェア導入時に必要となる、ハードウェアのリプレースによるコスト増大や導入期間、資産運用・管理、人材不足への課題を解決するという。

 このような仕組みを知った同社は、作業場所を問わずBIMを操作できること、コスト・拡張性に優れたクラウドサービスであること、BIMモデルの共同作業を可能にする「BIMcloud」を提供していたことを評価し、SSI Ultra VDI Cloudの導入を決断した。2017年6月から利用を開始し、40人が16台に接続できる環境を構築した。今後、接続可能なユーザー数や拠点を増やしていく計画だ。

  「施工BIM」と「働き方改革」への活用を期待

 実際の操作感については、インターネットを介して操作をしているということを感じないくらい、スムーズに操作できるという。また、今後は「施工BIM」と「働き方改革」への活用を期待しているという。

クラウドの強みを最大限に生かして「施工BIM」と「働き方改革」に挑戦するイチケンのオフィス

クラウドの強みを最大限に生かして「施工BIM」と「働き方改革」に挑戦するイチケンのオフィス

 BIMの作業環境をクラウドに設置することで、どこに居ても変わらない作業環境を提供する事ができるようになった。少子高齢化の影響で作業人口が減少していく中、現場の管理業務の負担が増加している。SSI Ultra VDI Cloudは、タブレット端末でもBIMデータへアクセスが可能なため、現場でのモデル確認など、最新のデータを閲覧できることで作業効率を大幅に引き上げる。

 また、同社では過去に、介護のため通常の勤務が難しくなった社員がいたという。会社はその社員の負担軽減になると思い、在宅での作業を提案したが、当時は会社のPCやネットワークを使わないと仕事ができないということで、この取り組みはうまくいくことはなかった。しかし、SSI Ultra VDI Cloudでは作業環境が問題になることはない。今後、同社は、介護や育児でオフィスに在席できる時間が少なくなった技術者が、在宅で仕事をできるような体制を整備していく方針を打ち出している。

 なお、SSI Ultra VDI Cloud は、グラフィソフトジャパン主催の「ARCHICAD 21 製品発表会( 9/5東京、9/7大阪) 」に、出展を予定している。展示ブースでは、実際にクライアント端末を操作して、ARCHICADを操作できる環境を用意するという。エスエスアイ・ラボの担当者は「最新のBIM on CLOUDソリューションを体験できるこの機会に、展示ブースに足を運んで欲しい」と話していた。

<SSI Ultra VDI Cloudについて>

SSI Ultra VDI Cloudは BIM 用ワークステーションをクラウドで提供し、新たなワークスタイルを提案するBIM on CLOUDソリューションです。「NVIDIA GRID」を採用し、これまでVDIでは処理の難しかった複雑な3次元モデルの操作が可能となりました。リモート接続でクラウド上のワークステーションにアクセスして操作をするため、インターネットへ接続ができれば作業環境を問わず作業することができ、生産性向上、働き方改革といった課題を解決できるソリューションです。

在宅やモバイルワークでも、オフィスや現場と変わらない業務が行える「SSI Ultra VDI Cloud」のイメージ

在宅やモバイルワークでも、オフィスや現場と変わらない業務が行える「SSI Ultra VDI Cloud」のイメージ

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