二重締切工の設計 Ver.2 リリース
2014年2月17日

プログラム概要 ライン
堤防開削する工事において河川堤防にかわる仮締切を鋼矢板二重式工法により施工する場合の設計、CAD図面作成を行うプログラムです。 設計は「堤体の安定計算」「締切壁本体の照査」「引張部材の照査」「腹起し部材の照査」「遮水効果」などが可能です。
「鋼矢板二重式仮締切設計マニュアル 平成13年5月 (財)国土技術研究センター 山海堂」に準拠し、弾塑性法により断面力を算出しています。 常時、地震時の円弧すべり計算に対応し、当社「斜面の安定計算」へのデータ連携が可能です。 図面は平面図(1堤体または3堤体)、側面図、数量表、設計条件表をサポートしています。 電子納品対応として、Word出力、禁止文字チェック、しおり機能等をサポートしています。

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  二重締切工の設計 Ver.2.00.00<2014年 2月 7日リリース>NEW ライン
  1. 根入れ長、壁体断面力の堤内側、堤外側矢板に逆向き(内側作用)荷重に対応
  2. 鋼矢板の種別として『ハット形』、 『ワイド形』に対応
  3. 壁体部における継手部の断面照査に対応
  4. 統計的設計妥当性の評価法「マクロデータ分析」に対応
  プログラムの機能と特長 ライン
■機能


  • 常時、地震時、液状化時の3ケースに対応
  • 検討ケース1ケース当たりの計算機能
  • 常時、地震時について以下の内容について照査します。 液状化時では、極限平衡法による根入れ長照査は行わず、断面力・変位計算は「地盤バネばり構造計算」で行います。
    • 安定計算として、せん断変形破壊、滑動、基礎の支持力を照査
    • 内側、外側壁について極限平衡法による根入れ長照査
    • 内側、外側壁について弾塑性法にて断面力、変位計算を実施
    • 壁体、引張材(1段目、2段目)、腹起し材(1段目、2段目)の部材断面照査
    • 4C>Σγhの照査
  • 遮水効果の検討 常時ケースの水位条件を対象に照査を行います。堤内側に掘削形状がある場合には、「浸透路長その2」についても照査を行います。
  • 排水量の検討 常時ケースの水位条件を対象に照査を行います。本照査は、「中部要領」に記述の計算内容で、ポンプ排水量とポンプ台数の計算を電卓代りに行うもので、計算結果については印刷もしくは印刷プレビューで確認。
  • 円弧すべりに対する検討 常時、地震時ケースについて円弧すべりの照査を行います。また、円弧すべりの計算条件を当社「斜面の安定計算」のデータとして保存可能。
  • 設計図書
    • 設計図書は、詳細形式と一覧表で出力する形式の2タイプをサポート。
    • 計算結果の出力は、項目の細分化、プレビュー機能により無駄のない出力が可能。また、計算結果のファイル出力(Word、テキスト、HTML)も可能。
  • 内側へ作用する荷重に対応 根入れ長(安定計算は除く)、壁体断面力の計算時に堤内側、堤外側矢板に逆向き(内側に作用)荷重対応します。これにより、従来は堤体→堤内側もしくは堤内→堤外側へのみの作用でしたが、双方向に荷重を作用させることが可能となり、壁体に対する検討がより詳細に行えます
    画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
    ▲検討ケース
  • ワイド形・ハット型への対応 壁体に用いる鋼材として、新たにハット形鋼矢板および広幅型鋼矢板(ワイド形)に対応し。これにより鋼矢板としましては、
    (1)U形鋼矢板  (2) 鋼管矢板  (3) ハット形鋼矢板  (4) 広幅型鋼矢板(ワイド形) の4種類が適用可能となりました。

    ▲ハット形鋼矢板

    鋼矢板は400mm幅のU形鋼矢板が仮設工事などではよく用いられていますが、建設コストを縮減するために広幅型鋼矢板が平成9年に登場すると、本設ではこれが主流となっています。さらに、平成16年には、施工性、構造信頼性、経済性に優れた新世代鋼矢板として、ハット(帽子)形状をした有効幅900mmの鋼矢板が開発されました。
    ハット形は、壁体構築後の中立軸と鋼矢板1枚あたりの中立軸が一致する断面形状であるために、従来のU形鋼矢板と異なり、継手効率による断面性能の低減を考慮する必要がないことが設計上の大きな利点と考えられます。現在は本設工事に使用されていますが、今後、仮設工事にも用いられることも十分考えられることから、本プログラムにて対応することにしました。

  • マクロデータ分析機能 「166の道路構造物の実例に学ぶ 設計不具合の防ぎ方」阪神高速道路株式会社・設計不具合改善検討会 2012年12月では、近年、土木構造物における技術、基準の高度化、細分化、さらには技術者側の経験不足、技術継承の機会減少などによって、設計に関する不具合が散見されるようになり一部社会的な課題となっていると記載されており、その対策の1つとして、マクロデータ分析による設計の妥当性の評価法が紹介されています。本プログラムにおいては、これにいち早く対応し、設計の妥当性を簡単かつ短時間のうちに評価できるシステムを導入します。なお、このマクロデータ分析とは、二重締切工では、「堤内側矢板の高さ(地表面から上の高さ)と堤内側矢板全長の関係」、「堤内側矢板の高さ(地表面から上の高さ)と堤体幅の関係」などを統計分析し、指標(説明変数)を横軸、設計値(目的変数)を縦軸としたグラフを作成し、指標と設計値の相関度合いを求め、その関係性の適正を評価した上で、設計値の妥当性を評価する手法です。これによって、設計した二重締切工の矢板長、堤体幅の適正を判断することができるのではないかと考えています。
    画像をクリックすると大きな画像が表示されます。 画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
    ▲マクロデータ分析対象の選択画面
    画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
    ▲メイン画面 ▲マクロデータ分析結果画面

■特長


  • 引張材は最大2段で検討可能
  • 壁体種類は、「鋼矢板」と「鋼管矢板」の2種類で、堤内側と堤外側の壁体規模が異なる構造の検討が可能
  • 中詰土(壁体天端から堤体区間の現地盤面までの間は1層扱い)は、砂質土または粘性土可能
  • 現地盤面として堤外区間、堤体区間、堤内区間の3区間を別々に定義でき、段差のある地形条件にもモデル化によっては対応可能。
  • 地層数は最大20層
  • 検討ケースは、「常時」「地震時」「液状化時」の3ケース(地震時、液状化時については検討の有無を指定)に対応

設計対象標準モデル

  ◆非対象モデル   以下のような構造モデルには対応しておりません。

▼堤外側水位<堤内側水位の場合 ▼堤外、堤体、堤内いずれかの現地盤面が   引張材より上にある場合
▼水位が壁体天端より上にある場合
▼切ばり式二重締切工
※当社「切梁式二重締切工の設計計算」をご使用下さい。

■図面作成


  • 作図対象:壁体(鋼矢板、鋼管、継手管)、腹起し材(溝形鋼、H形鋼)、引張材
  • 作図内容:断面図、平面図、部材数量表、設計条件表、柱状図
  • 国土交通省「CAD製図基準(案)」、道路公団「CADによる図面作成要領(案)」に対応。

■適用基準・参考文献


  • 鋼矢板二重式仮締切設計マニュアル 平成13年5月 (財)国土技術研究センター
  • 建設省 中部地方建設局監修 河川構造物設計要領 平成12年4月 社団法人 中部建設協会
  • 道路土工 仮設構造物工指針 平成11年3月 社団法人 日本道路協会
  • 港湾の施設の技術上の基準・同解説 平成11年4月 社団法人 日本港湾協会

詳しくは、フォーラムエイトのウェブサイトで。

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