新菱冷熱工業でレイアウトナビゲーターを活用
2015年10月5日

レイアウトナビゲーター活用事例(LN-100)

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作業効率を大幅に向上させた自動墨出しシステム

新菱冷熱工業株式会社様は、建築設備の設計・施工で活躍、特に空調設備業界においては、リーディングカンパニーとして国内外で高く評価されている総合エンジニアリング企業である。 3D CADを自社開発するなど、BIM(Building Information Modeling)の活用に積極的な同社が、墨出し用計測システムにレイアウトナビゲーターLN-100を採用した。

最初はトータルステーション

同社技術統括本部 中央研究所 空間情報研究グループ主査の酒本晋太郎(さかもとしんたろう)様に、開発の経緯から伺った。「設計や管理はデジタルによる効率化が進みましたが、施工、特 に墨出し作業は紙の図面と巻尺を使う、工数のかかる作業でした。また近年は建物の形状が複雑化しているので、巻尺では難しい場面も多くなっているのです。 そこで、1人で簡単に正確に作業を行うこと、3D CADのデータをデジタルのまま使用することで、墨出し作業の効率化を目指しシステム開発に着手しました」。建物の規模にもよるが、設備設置に必要な墨出 しは1フロアで数千点にも及ぶとのこと。墨出し作業の効率化が、工事に与える効果は大きい。 最初に開発したシステムは、モータードライブ搭載の トータルステーションを使い、レーザーポインターで墨出し点を指示するもの。難しい現場でも1人で簡単に墨出しができるようになったが、課題もあった。 「写真のような波型デッキや、鉄筋が組み込まれたデッキの場合、死角ができてしまいレーザーが照射できないことが多いのです。また、天井のない屋外の現場 や光沢の強い床材では、レーザーが見えません。効率化できる現場が限られていました」。改良を検討していたところ、当社から紹介されたのがLN-100 だった。

LN-100で課題を解消

LN-100を採用した理由について酒本様は、「プリズム追尾能力の高さ、見失っても復帰するまでの速さを見て、システムへの採用を決めました。実 は、トータルステーションでもプリズム追尾によるガイダンスを考えたのですが、頻繁に追尾が外れてしまったため、レーザーポインターを使っていたのです。 LN-100のおかげで、システムにあった課題が解消できました」。 実際の導入効果について、同グループ主務の冨田裕行(とみたひろゆき)様から ご説明いただいた。「1フロア5,000点の現場を例にすると、巻尺では2人で2週間かかっていたところが、LN-100のシステムでは、2人で1週間に なりました。2倍の効率化です。また、課題が解消できたことが、とても効いています。デッキの種類は選びませんし、さらには、受注する新築案件の、およそ 半分にあたる屋外作業でも使えます。とても効果的なシステムになりました」。

稼働率100% 1度使えばリピーター

「周囲からも評価は高い」。と酒本様。「使っていただいた職人さんには大変好評で、”ぜひ次の現場でも使いたい”と言われています。また、使用経験 のある現場代理人は、”この現場にはLN-100のシステムを使いたいから、またあの職人さんにお願いしよう”となっていますし、ゼネコンからも、システ ムの使用を要請されるようになっています。LN-100は常に稼働しており、数が足らなくなってきました。追加購入も考えています」。 最近は、大規模な改修工事の現況計測に3Dスキャナーを使用しているという。LN-100が、同社のさらなるBIM推進に貢献することを我々も期待している。

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技術統括本部 中央研究所
空間情報研究グループ 主査 酒本晋太郎 様
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技術統括本部 中央研究所
空間情報研究グループ
主務 冨田裕行 様

詳しくは、トプコンのウェブサイトで。

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