BIMソフトもビックリ!鉄筋をしならせて干渉を解決する「鉄之助ソリッド」
2013年8月5日

管理人のイエイリです。

建築分野では、鉄筋コンクリートの鉄筋を1本1本図面に描くことなく、「断面リスト」という形で表します。そのため、建物全体の鉄筋量を算出したり、鉄筋の加工図を作成したりするのは、鉄筋工事会社の仕事です。

富山市にあるアーキテックはこれまで、鉄筋工事会社向けに鉄筋の積算ソフト「鉄之助シリーズ」などを開発・販売してきました。この世界でも3D化は進んでおり、「鉄之助ソリッド」は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

BIMソフト

 

と言っても過言ではない機能を持っているのです。

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シミュレーション型鉄筋積算システム「鉄之助ソリッド」。後述の「ベースパック」を配置したもの(資料:アーキテック)

このほど、同ソフトには、角形鋼管柱などを基礎と接続する露出形式の柱脚工法「ベースパック」専用の入力機能が導入されました。これまでもユーザーがプレートやアンカーボルト、フレームなどのパーツを自作し、一つ一つ組み立ててモデリングすることはできましたが、大変な手間がかかっていました。

この面倒な作業をベースパックのタイプから記号を選択し、最低限の寸法を入力するだけで、鉄之助ソリッドの上に配置できるようになったのです。いわば、パラメトリックなBIMパーツのようなものと言えそうです。

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露出形式の柱脚工法「ベースパック」の外観(資料:旭化成建材、岡部)

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「鉄之助ソリッド」の画面上で「ベースパック」タイプと最低限の寸法を入力するだけで簡単に配置できるようになった(資料:アーキテック。以下同じ)

鉄筋の中にベースパックのような複雑な部材を配置すると、当然、鉄筋との干渉問題が起こってきます。そこで「鉄之助ソリッド」上では、自動的に干渉チェックが行い、干渉個所を「矢印」で表示してくれます。

この矢印をクリックすると、鉄筋は干渉を避ける方向に移動します。直感的に干渉問題を解決できて、分かりやすいですね。

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干渉部分には「矢印」が表示され、これをクリックすると鉄筋が移動し、干渉が回避される

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気になる部分は、断面カット機能で詳細に確認できる

鉄筋の干渉を解決するために、鉄筋をずらすと別のところで新たな干渉が発生するということも起こりがちです。このソフトは、さすが鉄筋工事業用だけあって配筋作業のノウハウも込められています。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

鉄筋をしならせる

 

方法で干渉を解決することもできるのです。

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鉄筋を平行移動させる方法(上)と鉄筋をしならせる方法(下)による干渉の解決

アーキテックでは動画投稿サイト「YouTube」上にチャンネルを設けており、「鉄之助ソリッド」の様々な動画を紹介しています。ご興味のある方は、ご覧ください。

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YouTube上に設けたアーキテックのチャンネル

今回の新機能、「ベースパック」の配置方法などを紹介した動画

なお、「鉄之助ソリッド」の価格は、レンタルの形態となっており、ライト版が30日間8400円(税込み)、プロ版が同6万7200円(同)です。

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