管理人のイエイリです。
工事現場では、技術者が持ち歩く荷物を減らし、効率的に施工管理業務を行うためにiPadやiPhoneの活用が広がりつつあります。
そこでもネックとなるのが、現場での文章入力です。画面上で手書き入力するアプリはまだ良い方ですが、フリック入力するのはかったるいし、iOSに装備された音声入力システム「Siri」だと建設の専門用語をうまく入力できないしと、まだまだ改善の余地を感じます。
こうした現場のお困りごとを解決するため、音声認識ソリューションを展開するアドバンスト・メディア(本社:東京都豊島区)は、建設専門用語を含んだ文章をiPhoneやiPadにサクサク入力できるアプリ「AmiVoice スーパーフロントエンダー」を開発、2017年9月1日に発売することになりました。
その機能とは、iPhoneやiPadに
ナ、ナ、ナ、ナント、
建設版の音声キーボード
を追加するものなのです。
つまり、iPhoneなどのアプリで入力画面とキーボード画面が出てきたとき、普通はフリック入力しますが、その代わりに自分の声をキーボードとして使えるのです。
その手順は、キーボード画面で標準搭載されている「マイク」のアイコンの隣にある地球儀アイコンをタップして、「AmiVoice スーパーフロントエンダー」を選ぶだけです。
例えば、「PCa部材は、製作に先立ち、製作要領書を作成し、工事監理者の承諾を得ること」といった文章を、アプリ上で入力するときは、iPhoneやiPadのマイクに向かってそのまましゃべるだけです。
するとその音声がクラウドサーバーに送られ、テキスト化されてAmiVoiceの画面に表示され、建設用アプリの入力部分に挿入できるというわけです。
そのため、様々な建設用アプリに、音声入力機能をプラスすることができます。
気になるのが、音声をテキスト化するときの変換精度です。記者会見では、実際にiPhoneを使って上記の文章をテキスト化するデモンストレーションが行われましたが、誤字は1つもなく、性能の高さがうかがわれました。
記者会見で行われた音声認識のデモンストレーション動画
もちろん、時には音声認識に誤りが出て、フリック入力などでテキストを修正する必要もあります。こうした修正も含めて、アプリにテキスト入力する速度は、
フリック入力の6倍
になるとのことです。
気になるお値段ですが、月額基本料金が5万円から、月額利用料は1ユーザー当たり300円(1000ユーザーの場合)となっています。
現場での入力に「音声」を使えると、施工管理業務がますますハンズフリー化され、生産性が上がりそうですね。