テラドローンがドローンレーザーに価格破壊!機器コストが3分の1に

2019年1月18日

管理人のイエイリです。

レーザースキャナーをドローン(無人機)に搭載して行う「ドローンレーザー測量」は、人が立ち入りにくい場所でも、地形や構造物などを高精度でスピーディーに点群データ化できるメリットがあります。

一方、ドローンとレーザー計測機器などを合わせた価格は2000万~3000万円以上する高価格がネックとなり、なかなか普及が進みませんでした。

そこで、ドローン界で急成長を続けるベンチャー企業、テラドローン(本社:東京都)はこのほど、これまでの常識を打ち破る衝撃の新製品「Terra Lidar」を発売することになりました。

テラドローンが発売するドローンレーザー測量システム「Terra Lidar」を搭載したドローン。後方に立つのは同社日本統括責任者の関隆史氏(左)と事業戦略部UTM事業部の中新健太氏(右)(写真:家入龍太)

テラドローンが発売するドローンレーザー測量システム「Terra Lidar」を搭載したドローン。後方に立つのは同社日本統括責任者の関隆史氏(左)と事業戦略部UTM事業部の中新健太氏(右)(写真:家入龍太)

ドローン本体とレーザー測量機器を合わせた”参考価格”は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

700万円前後

 

と、これまでの3分の1~4分の1という価格破壊を実現したのです。

その秘密は、ドローンが空中で現在位置や傾きなどを検知する仕組みの違いにあります。

これまでのドローンレーザー測量の機体には、「IMU」という慣性計測装置が使われており、その価格が1000万円以上もしていたのです。レーザースキャナー自体は500万円程度です。

一方、Terra Lidarでは高価なIMUの代わりに、GPS(全地球測位システム)用の「1周波アンテナ」6個を使った「マルチアンテナGPS」という方法を採用しており、これによってIMUと同等以上の機能を実現しました。(詳しくは、2018年11月13日付けの当ブログ記事を参照

つまり、ドローンレーザー測量を高価格にしていた1000万円以上のIMUを、10万円そこそこのアンテナと機器で置き換えることに成功したというわけです。

IMUの代わりに安価な6個の1周波アンテナを使用し、低価格化を実現した(資料:テラドローン)

IMUの代わりに安価な6個の1周波アンテナを使用し、低価格化を実現した(資料:テラドローン)

ドローンの下部に搭載されたレーザースキャナー(写真:家入龍太)

ドローンの下部に搭載されたレーザースキャナー(写真:家入龍太)

GNSS用の1周波アンテナが最低3個あればドローンの位置や姿勢を求められるが、安定性を考慮して6個のアンテナを採用している

GNSS用の1周波アンテナが最低3個あればドローンの位置や姿勢を求められるが、安定性を考慮して6個のアンテナを採用している

レーザースキャナー代とアンテナなどの「Lidar機器」と導入指導費用、保守・メンテナンス費用を合わせた「導入費用」は、550万~600万円です。これにドローンの機体費用約100万円を加えると、650万~750万円となります。

Terra Lidarで計測した現場(写真:テラドローン)

Terra Lidarで計測した現場(写真:テラドローン)

空中からのレーザー計測によって得られた点群データ

空中からのレーザー計測によって得られた点群データ

このほか、マルチアンテナGPSのメリットとしては、IMUでは測量に行う3~6分のイニシャライズ飛行が不要なので、貴重なバッテリーをその時間だけ正味の測量時間に有効利用することができます。

テラドローンは早稲田大学と共同で開発したTerra Lidarの技術について、このほど、

 

特許の取得を完了

 

したそうです。(プレスリリースはこちら

 

Terra Lidarの製品仕様(資料:テラドローン)

Terra Lidarの製品仕様(資料:テラドローン)

 

これまで、i-ConstructionやBIM/CIMなどの技術は、海外発のものが主流でしたが、ドローンレーザー測量の分野で日本発の技術が価格破壊を実現したことは、世界に日本の建設革命を印象づける出来事になるかもしれませんね。

 
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