大型ドローンで7トンの建設資材を山間部の現場にピストン輸送! コスト、工期を大幅に削減
2023年5月30日

管理人のイエイリです。

三井金属資源開発(本社:東京都品川区。以下、MINDECO)は、2023年4月、群馬県の山間部で地熱調査のための取水設備を設置しました。

現場は標高1400mの山中で、取水設備には、ポリエチレン管や水中ポンプ、地中埋設管、分電盤、単管パイプなど、総重量7.1トンの資材が使われました。

群馬県の山間部にある現場に設置された地熱調査用の取水設備(以下の写真:クリーク・アンド・リバー)

群馬県の山間部にある現場に設置された地熱調査用の取水設備(以下の写真:クリーク・アンド・リバー)

ポリエチレン管などは重く、4人がかりで運ぶことも

ポリエチレン管などは重く、4人がかりで運ぶことも

どっしりと重い水中ポンプ

どっしりと重い水中ポンプ

山間部の現場だけに、クルマで簡単にアクセスできる場所ではないので、これまでなら人間が資材を背負って歩く「歩荷(ぼっか)」という方法で、これらの資材を運搬する必要がありました。

ところが、この現場では、

ナ、ナ、ナ、ナント、

大型ドローンのピストン輸送

で、これらの資材を搬入したのです。(クリーク・アンド・リバーのプレスリリースはこちら

資材を吊り上げる大型ドローン

資材を吊り上げる大型ドローン

資材の搬入に協力したのは、クリーク・アンド・リバー(本社:東京都港区)です。

4月5日から10日にかけて、最大積載量55kgの大型ドローンを、220~830mの距離を延べ3日半、195フライト飛行させて、これらの資材を現場に搬入しました。

作業はドローンパイロット2人と補助1人、監視員1人が担当しました。

資材を吊り下げて山間部をピストン輸送するドローン

資材を吊り下げて山間部をピストン輸送するドローン

現場への資材吊り下げ

現場への資材吊り下げ

最大830mの距離でこれらの資材を輸送するため、MINDECOではもともと、

100人を超す人員

または、実機のヘリコプターやモノレールを敷設しての作業も計画していたとのことです。

しかし、ヘリコプターは高額なうえ、作業場所近くに荷物を下ろすことができず、広範囲な樹木の伐採も必要でした。

また、モノレールは事前の環境調査や造成工事に時間がかかり、全体のスケジュールに影響が出ることが予想されました。

そこで、大型ドローンを使ったところ、工期やコストを削減できただけでなく、作業員の安全確保や環境保全にも効果がありました。

クリーク・アンド・リバーは2018年にドローン事業をスタートさせ、山間部での送電線や基地局、ダム、法面工事など車両が入りにくく、歩荷も難しい現場で大型ドローンによる重量物の運搬実績を多数、積み重ねてきました。

大型ドローンは、人手不足に悩む建設業で、“空飛ぶクレーン”、“空飛ぶ軽トラ”として、今後、ますます普及していきそうですね。

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